シャッターの鍵の交換方法をプロが解説!交換手順とかかる費用は?

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島田 宏幸(しまだ ひろゆき)

主任錠前技術者

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車庫や物置などの扉に使われているシャッターの鍵は、大切な資産や資材を預かる大役を担う鍵。
経年劣化や故障で開きにくい・閉まりにくいなどのトラブルが出始めたら、そろそろ交換を検討するべきタイミングです。
シャッターの鍵トラブルを効率よく解決する方法と、自力交換する際の手順と費用を説明します。

1. シャッター鍵の選び方・失敗しない鍵選びのポイント

新しい鍵への交換を考える時、一番重要になるポイントは「どんな鍵に替えるのか」です。
せっかくのコストと手間をムダにしないためにも、上手な鍵選びのポイントを知っておきましょう。

シャッター鍵の防犯性について

・シャッター鍵は玄関鍵よりも破られやすい?

シャッター鍵の防犯性能は、玄関ドアと比べてそれほど高くありません。
台風等の強い風で飛ばされたものがシャッター扉にぶつかると、薄い板状をしていることで簡単に歪んでしまうためです。

泥棒の侵入手口には、シャッター扉の鍵付近を強く押し、扉を曲げてかんぬきを外すという強引なやり方があります。
これは内側に補強材を取り付けることで対処可能ですが、耐ピッキング性能についてはシリンダー(鍵穴)の種類でしか補強出来ません。
シャッターはシリンダータイプの鍵が一般的で、頑強な玄関ドアと比べると狙われやすい傾向にあります。
そのため鍵の交換時には、防犯性の高いシリンダーを選ぶことが重要です。

・シャッター鍵にはディンプルシリンダーがお勧め

扉の強度以外でシャッターの防犯性を高めるには、耐ピッキング性能に優れた「ディンプルシリンダー」がお勧めです。
古いシャッターに多い「ディスクシリンダー」「ピンシリンダー」タイプの鍵は、ピッキング手口に弱く数秒程度で簡単に開けられてしまいます。
「交換しやすそうだから」といった理由で同じタイプのものを選んでしまうと、せっかくの鍵の交換が防犯性の維持向上に役立ちません。

ディンプルシリンダーは、旧式タイプよりも内部構造が大幅に複雑化されていて、ピッキング解錠がとても難しくなっています。
扉を押して曲げる手口は大きな音を立てやすいので、使われるケースが限られます。
耐ピッキング性を強化するのが最も効果的な対応策です。

2. シャッターの鍵を交換する前に注意すること

シャッターの鍵を自分で交換する前に、注意しておくべきポイントが2つあります。
早く替えたい一心で焦ってしまうとトラブルの元になるので、落ち着いて注意点を確認しましょう。

交換前の注意点

・シャッター扉と一体型の鍵は交換不可

シャッターの鍵の中には、扉と一体型になっているタイプのものがあります。
どうしても鍵を取り換えたければシャッターごとの交換になるので、一体型かどうかを確認しておきましょう。

・製品が廃版、メーカーが無くなっている場合は交換不可

古いシャッターでは、付いている鍵の部品や製造メーカーが現存せず、鍵だけの交換が出来ないことがあります。
シャッター鍵を交換する場合、これまで付いていた鍵と寸法や構造が合うものでなくてはいけません。
そのため交換可能な鍵がない場合も、シャッターを丸ごと交換する形になります。

・シャッター自体が劣化している場合はシャッターの交換が必要

薄い金属で出来ているシャッター扉は、鍵の取り付け部分が経年劣化で歪んだり、取り付け穴が緩んでいたりすることも多いです。
取り付け部分がしっかりしていないと、せっかく鍵を交換してもムダになってしまいます。
古いシャッターを使い続けているような場合は、鍵の周辺に隙間やグラつきがないかどうかをまず確認しましょう。
シャッター側に劣化・変形が見られるようなら、シャッターごと交換するほうが安心です。

・安いという理由だけで旧式鍵・中古鍵を選ぶのは逆効果

鍵の交換を考える際、費用を安く抑えるために旧式の中古鍵を検討する人がいます。
旧式鍵は仕組みが単純で、不正開錠の手口も多く出回っているため、防犯性能はほとんど期待出来ません。
2000年以降は改良型の安価な鍵が普及していますので、コストを気にする場合はピッキング対策済みの安価モデルを選ぶのがお勧めです。

3. シャッターの鍵の交換手順

交換可能なことを確認出来たら、実際に交換する際の正しい手順を覚えましょう。
このページをブックマークし、確認しながら交換するのもお勧めです。
交換に必要なものは、ビスを回すためのプラスドライバーと、新しい鍵を取り付ける際に部品を固定するガムテープです。

交換手順

・今付いている鍵を外す

シャッターの扉を潜り抜けられる程度の高さで固定し、内側の本体部分を止めるビスを外していきます。
まず、鍵本体から出ているアームとシャッタ―側のアームを繋ぐビスを外しましょう。
左右に2つありますので、落として紛失しないよう注意しながら行ってください。
アームのビスが外れたら、本体にあるサムターン(開閉用ツマミ)を解錠方向に回しておき、シャッター側のアームから本体のアームを引き抜きます。
アームの連結を解いたら、次はサムターンのすぐそばのビスを外しましょう。
本体のビスを外すと同時に外側の鍵穴部品も外れますので、落下した外側部品を見失わないよう注意してください。

・新しい鍵を取り付ける

古い鍵の部品を内側・外側とも外したら、今度は逆の手順で新しい鍵を取り付けていきます。
新品のシリンダー鍵はビス止めされていますので、裏側のサムターン付近のビスを外して、外側部品と内側部品を分離させます。
外側の鍵穴付き化粧枠を、シャッター扉の穴にはめ込みます。
ビス止め中に外れないよう、外側部品はガムテープでしっかり固定しておきましょう。
内側の本体部品をシャッター裏に取り付け、穴がズレていないことを確認しながらビス止めします。
本体部品のビスを2本ともきっちり締めたら、サムターンを閉める方向に回してアームを伸ばし、シャッター側のアームに左右とも差し込みましょう。
連結したアーム同士のビス穴の位置を合わせたら、取っておいたアーム用ビスをねじ込んで作業終了です。

鍵の交換が終わったら、シャッター扉がスムーズに開閉するかどうか、鍵の開け閉めがきちんと出来るかを必ず確認しておいてください。
もしも引っ掛かりがあるようなら、新しい鍵がきちんと付いているかどうかチェックしましょう。
どこかに緩みやガタつきがないか、手で触りながら入念に確認してください。

4. 自分でシャッターの鍵を交換するのにかかる費用

業者に依頼せず自分で交換すると、かかる費用は部品代だけで済みます。
シャッター鍵はホームセンターなど日曜大工系の店で買える他、通販でも多数出品されているので入手に困ることはないでしょう。
おおよその部品価格の相場をご紹介します。

シャッター錠の部品代価格の相場

最も安価なタイプでは、目安3,000円前後から。
防犯性の高いディンプルシリンダータイプは、5,000円前後からが目安になります。

・シャッターの鍵はセット販売も多い

工場や倉庫などの業務用備品としても買われるシャッター鍵は、まとめ買い需要を反映して数本セットで売られていることが多いです。
通販サイトで異様に価格が高いのを見かけたら、「5本セット」「10本セット」などと書かれていないか確認してみましょう。

シャッター鍵のセット売りは、「本体が露出してダメージを受けやすい」特性も反映しています。
塩気を含む海風が当たる地域や、降雨量・降雪量が多く鍵が濡れやすい地域では、サビ付き劣化が比較的多いです。
台風などの強風・暴風被害が多い地域でも、風で飛ばされた物がシャッター扉に叩きつけられるので、鍵部品がダメージを受けやすくなります。
サビや自然災害の被害が予想される場合は、セット販売でまとめ買いしておくと安心です。

5. 業者にシャッターの鍵交換を依頼する場合の費用

プロの鍵屋に交換を依頼するメリットは、早く正確に作業出来るだけではありません。
お客様のご希望や使用状況も加味して、たくさんの鍵の中から最適な製品を提案出来るのも強みです。
業者にシャッターの鍵交換を依頼する費用の相場をご紹介します。

鍵屋でのシャッター鍵交換の料金相場

・一般的な料金相場は15,000円~20,000円ほど

露出する形で取り付けられるシャッター鍵は、交換作業が比較的簡単な部類です。
そのため多くの業者では、部品代込みで最低ラインの15,000円あたりからが目安になります。
ただしこの交換料金は、一般的なシリンダー型の場合です。
工場などでよく使われている電動式シャッターは、作業がかなり複雑になるので料金が高くなります。

電動式のシャッターは、電気制御で開け閉めする操作部が鍵の役割を果たしている、と言えるかも知れません。
電気操作部の不具合による交換費用の目安は次の通りです。

◇押しボタンの交換
20,000円~
◇モーターの交換
200,000円~
◇全交換
250,000円~400,000円

電動シャッター操作部の修理・交換は、鍵屋ではなくシャッターメーカー、またはシャッター修理業者に依頼する必要があります。
操作盤の蓋に付いているシリンダー鍵であれば、一般の交換料金と同じ総額15,000円ほどで鍵屋も対応可能です。

・鍵のかけつけ本舗のシャッター鍵交換料金

当社・鍵のかけつけ本舗でシャッター鍵の交換をさせていただく場合の料金もご紹介します。
詳細な内訳は以下の通りで、当社ホームページの料金記載は全て税込み価格です。
なお当社では、電動式シャッターの電動操作部の修理や交換は承っておりません。
操作盤カバーの鍵に関するご相談であれば、問題なく対応可能です。

【基本料金】
8:00~20:59
8,000円
21:00~7:59
13,000円

【作業料金】
シャッターの鍵交換
2,000円
操作部カバーのシリンダー交換
2,000円

【部品代】
当サイトの作業料金に「+材料費」と記載がある費用項目で、交換をご希望される鍵の種類によります。
安いものでは3,000円台から、防犯性のしっかりしたもので5,000円前後。
比較的高いもので8,000円前後の製品があります。

上記3つの項目の合計で、最終的にお支払いいただく料金は15,000円~20,000円くらいです。
ただし、劣化や破損がある鍵の交換作業は、状態によって別途故障作業料金をいただく場合があります。
実際のお支払い総額につきましては、作業前の見積りで事前にお伝えいたします。

その他当社サービスの詳細料金につきましては、こちらの料金紹介ページをご覧ください。
https://kagi-lt.jp/price/detail/

・鍵のかけつけ本舗のメリット

鍵のかけつけ本舗では、東京・千葉・埼玉・神奈川の4都県に40か所以上の拠点を確保。
エリア内のお客様からのご依頼に、最短15分で現場急行いたします。

業界でもトップクラスの技術・機材・お客様対応スキルを備えたスタッフが、親切丁寧に解決のお手伝いをさせていただきます。

料金システムも安心・明瞭を心がけており、作業前にご承諾をいただかない追加費用の請求などは一切ありません。

6. シャッターの鍵はメンテナンスが大切!長持ちさせるお手入れの方法

使われる建物や鍵自体の構造の関係で、風雨にさらされやすいシャッター鍵。
どんな鍵でもメンテナンスは長持ちの秘訣ですが、シャッターの鍵となるとさらに細かい配慮が必要です。
最後に、自分で出来る日常メンテナンスの方法をご紹介します。

簡単なメンテナンス方法

・ゴミやホコリを掃除する

風雨にさらされやすい場所の鍵は、風で舞い上がったゴミやホコリが鍵穴に入り込みやすくなります。
とくに倉庫の搬入口や出荷口付近は、フォークリフトやトラックなどの粉塵で汚れやすくなっています。
開け閉めの際に舞い上がったチリが鍵に付着することも珍しくありません。

ゴミやホコリを取り除くには、掃除機のノズルの先を鍵穴に押し付け、細かく動かしながら中のゴミを吸い出しましょう。
鍵穴の内部は複雑な構造になっているので、ノズルを動かして空気の流れを変えてやると吸入効率が良くなります。
シャッター裏の鍵本体やアーム部は、サムターンを動かして部品の状態を変えながら吸引すると、奥の方に潜り込んだ異物を吸い出しやすくなります。

掃除機やブラシで取れないベタ付き汚れは、鍵をいったん取り外す掃除がお勧めです。
シャッター鍵は取り外しも取り付けも簡単なので、一度付け外しを経験しておけば分解掃除も楽に出来ます。

・キーに付いた異物や汚れを掃除する

異物や汚れが原因の動作不良は、鍵の本体側だけではなくキー側が原因で発生することもあります。
ギザギザ形状のキーは鍵山のところに異物が溜まりやすいので、掃除機やブラシなどで小まめに掃除しておくと安心です。
なお掃除機を使う際は、うっかりキーを吸い込まないよう注意してください。

・鍵穴用潤滑剤を使う

鍵の動きを滑らかに保ためにも、定期的な潤滑材の注入・塗布は必要不可欠。
ただし鍵のメンテナンスでは、絶対にやってはいけない注意事項があります。
それは、一般用の金属用潤滑剤を使ってしまうことです。
鍵穴の内部は複雑に入り組んだ構造をしているため、液状や油状の一般用潤滑剤は排出されにくく、ベタ付き汚れの原因になります。
鍵穴には必ず「鍵穴専用」の潤滑剤を使ってください、
鍵穴用の潤滑剤はパウダー状でサラッとしていて、鍵穴の中でベタ付く心配がありません。

なお、アーム部など動作部品が露出している一部の箇所は、グリースなどを塗り込んでも構いません。
ただし鍵穴に入り込むと不具合の元になるので、シリンダー部品の近くに付着させないよう注意してください。

・メンテナンスで直らない不具合は早めに交換!

常日頃からメンテナンスを心がけていても、思わぬ理由で鍵が不具合を引き起こすことがあります。
とくにシャッターの扉や鍵は、入出荷時に荷物をぶつける、またはシャッター付近に立てかけてあったものが倒れてぶつかることも珍しくありません。
本項のメンテナンスで解決できない不具合は、出来るだけ早く鍵屋やシャッター販売店に
相談しましょう。
放置すると開かなくなるおそれもあり、かと言って開けたままにしておくと盗難や放火被害に遭う危険が高くなります。

シャッター鍵の交換方法・まとめ

車庫や倉庫など、汚れやすい環境で乱雑に扱われやすいシャッターの鍵。
家庭用の一般鍵よりも壊れやすくなっているので、交換作業やメンテナンスは手間がかからず簡単に出来るようになっています。
自力交換の作業手順もすぐに覚えられますので、シャッター鍵に異変や違和感を感じたら小まめな交換を心がけましょう。
自力作業が難しい場合は、プロの鍵屋に早めに相談するのが確実です。
シャッター自体に不具合があるようなら、シャッターの販売店に修理や交換を依頼しましょう。
いざという時の無駄な出費を抑えるために、普段からマメなメンテナンスを心がけておいてください。

 

【記事コンセプト】
家や車、事務所や倉庫など。
使われる場所によって、鍵は実に多彩な表情を見せてくれます。
業務用の建物で使われることが多いシャッターは、頻繁な開け閉めや環境による劣化が激しいものです。
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記事監修者

島田 宏幸(しまだ ひろゆき)

記事監修者

島田 宏幸(しまだ ひろゆき)

1964年生まれ。富山県出身。主任錠前技術者。
「鍵のかけつけ本舗」の創業時より当社に在籍。
これまで警察の捜査に伴う開錠や、金融機関における業務用金庫の開錠など、数多くの鍵トラブルを解決してきた。
今も現役として現場作業に携わるほか、教育担当として後輩社員の技術指導や育成も担う。 趣味は釣り、料理。

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    :株式会社ライフ&テクノロジーズ

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  • 住所

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