ドアノブの交換は自分でできる?適切なドアノブ選びから交換方法まで一気に解説

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【記事監修者】

島田 宏幸(しまだ ひろゆき)

主任錠前技術者

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デザインや握り具合、防犯性など様々な種類があるドアノブは、暮らしに合わせて最適なものを使いたい常用設備です。
「今使っているドアノブが壊れた」「他のドアノブが気になる」などの理由で交換をお考えの方に、よく使われているドアノブの種類や交換手順を詳しく解説します。
交換作業でミスがあると、ドアの防犯性能やプライベート保護機能がきちんと発揮されません。
正しい知識で、ミスなく安全なドアノブ交換を試してみてください。

1. ドアノブの構造を簡単に解説

まずは予備知識として、ドアノブがどういった構造なのかを知っておきましょう。
構造の知識はトラブル時の故障原因の特定に役立ち、交換作業の手順確認や動作確認もスムーズになります。

ドアノブの構造

・ドアを閉状態で固定する「ラッチ」と連結している

よく使われているドアノブの種類には、

◇玉型 ⇒丸い形の握り玉を手のひらで包むように回すタイプ
◇レバー型 ⇒細長いレバーを操作するタイプ
◇アーチ型 ⇒アーチ状のレバーの中心部を引くタイプ
◇サムラッチ型 ⇒アーチ状のノブを握りながら、上部の押しボタンを親指で押すタイプ

の4つのタイプがあります。
どれも外観こそ違っていますが、ドア板の内部で「ラッチ」と呼ばれる部品と連結しているところは同じです。

ラッチとは、ドアを開けた時に側面から飛び出している三角形のかんぬきのことです。
∠のような形をした金属部品が、室内側に傾斜面を向けて設置されています。

・ドアノブを動かすとラッチが引っ込む

ラッチの役目は、ドアを閉めた時に勝手に開かないようにすることです。
弱いバネで自然に飛び出しますが、ドアを閉める時は滑らかな傾斜面がドア枠に当たって引っ込みます。
ドアが閉まっている状態では、室外側に向いた垂直面がドア枠の受け穴に引っかかるので、ドアが勝手に開くことはありません。

ドアノブを操作するのは、ラッチを引っ込めてドアを開けられる状態にするためです。
ドアノブとラッチはドア板内部の連結部でつながっており、ドアノブの動きと連動してラッチが引っ込む仕組みです。

・ドアノブによって錠のタイプが異なる

ドアノブとセットで付いていることが多いドア錠は、ドアノブの種類によって防犯性能や操作方法が異なります。
室内ドアや勝手口ドアでよく使われる握り玉タイプは、一部を除いて「デッドボルト(ドアロック用の四角いかんぬき)」がありません。
ラッチ自体を固定してドアロックするタイプが多く、施錠自体できないものもあります。

一方で玄関ドア用のドアノブは、侵入防止用の高度な錠前が必ずセットになっています。
見た目の形も様々なタイプがあり、操作感や堅牢製に違いがあります。

2. ドアノブが故障する原因を解説

ドアの主要部品であるドアノブは、操作の関係上いつも露出しているので表面部分は頑丈に作られています。
そのためドアノブの不具合や故障は、ドア板内部の部品が原因になっていることが多いです。

ドアノブの故障や不具合はなぜ起こる?

・経年劣化による内部部品の摩耗や破損

ドアノブの耐用年数は、一般に「10~15年」と言われています。
日本ロック工業会が定める鍵の耐用年数が7~10年ですので、ドアノブのほうが比較的頑丈に作られていることがわかりますよね。

しかしいくら頑丈とは言っても、耐用年数を過ぎたドアノブにはかなりの負担が溜まっています。
そのため外見ではわかりにくくても、内部部品が摩耗・破損していることでいつの間にか不具合を起こすのです。

・乱暴な取り扱い、または強い衝撃による変形や破損

どんな部品もそうですが、製品開発時の耐久テストは「通常使用する場合」を想定して行うのが普通です。
通常使用とは、過度に大きな力をかけたり物をぶつけたりせず、一般的な日常使用を意味します。

乱暴に取り扱ったり物をぶつけたりすることは、耐久テストではあまり考慮されていません。
そのため耐用年数を過ぎていなくても、使い方に依ってはドアノブの変形・破損や動作不良を起こすことがあります。
そして不具合に気付かないまま使い続けると、やがてドアノブが全く動かなくなったり、ドアが開かなくなったりするなどの重大な故障につながります。

・サビ付きや異物の侵入

屋外に露出している玄関や勝手口のドアノブは、サビ付きや異物侵入による不具合・故障もあります。
常時潮風が吹き付ける海岸近くの建物や、雨に濡れやすい場所のドアノブはサビ付き被害が多いです。
風で舞い上がったゴミやホコリがノブの内部に侵入することもあり、中の異物がドアノブの動作を妨げることもあります。

またレアケースとして、子供のイタズラや嫌がらせでドアノブに細工される可能性も忘れてはいけません。
玄関ドアのイタズラは鍵穴に細工されるパターンが多いですが、直接手で触れるドアノブへの細工も、使用者に危害や嫌悪感を与える目的で行われることがあります。

3. ドアノブの種類を解説

ドアノブは主に「玄関ドア用」と「室内・勝手口ドア用」の2タイプに分かれています。
細かい種類を知っておき、今使っているドアノブや交換したいドアノブがどの種類なのかを判別しましょう。

玄関ドア用ドアノブの種類

・レバーハンドル型

細長いレバー型のドアノブで、室内ドアでも使われている一般的なタイプです。
握り込まなくても身体のどこかで押すだけで操作でき、手がふさがっている時でも比較的簡単にドアを開けることができます。
身体の不自由な人がいる家庭で使いやすく、ドアノブの中ではバリアフリーな種類と言えるでしょう。

・サムラッチ型

アーチ型のハンドルの上部に押しボタンが付いているタイプ。
ハンドルを握りながら親指でボタンを押すとラッチが引っ込み、そのままハンドルを引くとドアが開きます。
ドアを開ける操作が少し複雑で、人や物が偶然ぶつかっただけで開くようなことはありませんが、手指を動かしにくい人には使いにくいかも知れません。

・握り玉型

おそらく最も多く見かける円筒形ドアノブで、勝手口ドアや室内ドア、トイレのドアなどでよく使われます。
丸形ハンドルを握り込んで回すとラッチが引っ込む仕組みなので、サムラッチ型と同じく偶然人や物がぶつかっただけではドアが開きません。

握り玉型ドアノブは、「インテグラル錠」タイプを除いてデッドボルトが付いておらず、堅牢製や防犯性がそれほど高くありません。
また、ドア開け操作も手のひらと指を使って握り込むため、手に障碍をお持ちの方には使いにくいです。

・プッシュプル型

一見すると、細長いアーチ型の握り棒が縦に付いているだけに見えます。
ですがサムラッチ型のような押しボタンはなく、握り棒を3分割するように2箇所の切れ目があるのがわかります。
3分割された中央の握り棒がラッチ操作ハンドルになっていて、室内側からは押し込むとドアが開き、室外側からは手前に引けばドアが開く仕組みです。
ワンアクションでドアを開けることができ、レバーハンドル型と同じように多少雑な操作でも使えるのが便利です。

4. ドアノブの選び方

ドアノブといっても多くの種類があるため、どのようにドアノブを選べば良いのか迷う人もいるでしょう。使い勝手を考慮をしたり、サイズによって選択できるドアノブが変わったり、1つ1つの特性はつかんでおきたいものです。ここでは、ドアノブの選び方を解説します。

現在のドアノブの種類を確認

ドアノブの交換をする前に、現在のドアノブの種類を以下のように確認します。

  • 取り扱い説明書で確認
  • ドアのフロントプレートで確認

プレートでの確認は、ドアを開けた時にすぐできるのが利点です。ラッチボルト上部にメーカー名および型番が記載されているためメモに残しましょう。

なお、失敗をとにかく防ぎたいのであれば、使用中のメーカーと型番を統一するのがおすすめです。揃えることは、新たにドアノブに関わる製品・部品の計測を必要としません。

手間も軽減できるため、新製品へのこだわりがないなら同じタイプで良いでしょう。

ドアノブのサイズを確認

ドアノブのサイズ確認は、自分で交換する際に必須です。またドアノブで、プッシュプル型やレバーハンドル錠に交換したいという場合も確認は避けられません。

ドアの厚みやフロントプレートの幅・長さ、ビスピッチなどを測定しておきましょう。サイズの計測方法については、後述する見出しで解説します。

交換したいドアノブの種類を選ぶ

ドアノブは大きく分けて3種類があり、特徴がそれぞれ違うため把握しておきましょう。

  • 玉座
  • レバーハンドル
  • プッシュプル

まず握り玉式と呼ばれる玉座は、近年だと見る機会が減少傾向です。高齢者の場合、握力低下があると上手につかめないという問題が出ても不思議ではありません。

一方でレバーハンドルは、下げて押す・引くという単純動作で扉の開閉ができます。残すプッシュプルも、押す力が強く求められないのに加え、シンプルな動作で開閉が可能につき利便性も十分です。

錠前の種類を選ぶ

錠前の種類には、チューブラ錠・円筒錠・インテグラル錠・表示錠などがあります。

まずチューブラ錠は、ラッチ制御機構を円筒状のケースロックに収めており、ビスが見えます。逆に、ビスの見えないタイプが円筒錠です。

次にインテグラル錠は、円筒錠との違いとしてデッドボルトがあり、表示錠は外から施錠中もしくは解除中かがわかるなど、特徴は異なるものです。

上記のポイントを考慮して、使いやすさや安全性に配慮したドアノブを選びましょう。

5. ドアノブのサイズの計測方法

ドアノブを交換するためには、新しく取り付けるドアノブが適合サイズでなければいけません。
現在のドアノブと同じメーカー・品番の新品に交換するのは簡単ですが、メーカーやタイプが異なるドアノブに交換したい場合は、各部のサイズを正確に測っておくことが必要です。
交換作業に必要な各部サイズの測り方を説明します。

各部のサイズの測り方

①ドア厚

文字通りドア板の厚さのことで、装飾部分を含めないドア板自体の厚さです。
装飾付きドアの場合は、装飾がない下端で測りましょう。

②フロントプレートの幅と高さ

ドアを開けた時、ドアノブ近くの側面に金属板が見えます。
「フロントプレート」と呼ばれていますが、この金属板の幅と高さを測りましょう。

③ビスピッチ

フロントプレートを固定する上下ビスの、中心同士の距離です。
ビスの端から端ではなく、中心から中心までの距離であることに注意してください。

④バックセット

フロントプレートがあるドア側面から、ドアノブまたは鍵穴の中心までの距離です。
ドア側面のほうはフロントプレートの厚みを含めず、ドア板の端から測りましょう。

⑤握り玉型ドアノブの場合・台座固定ビスの位置

握り玉型ドアノブの場合、台座を固定するビスの位置も測っておく必要があります。
上下ビスの中心から中心までの距離を測りましょう。

・同じメーカー・同じ品番のドアノブに新品交換する場合

同じメーカー・同じ品番の新品に交換するだけの場合は、上記4箇所のサイズ計測は不要です。
フロントプレートの表面にメーカー名と品番が刻印されていますので、それをメモして同じものを購入しましょう。

6. ドアノブの交換に必要な道具

料理する前に食材や調味料を用意しておくのと同じく、必要な道具をあらかじめ揃えておくのがスムーズな交換作業のコツです。

用意するもの

・プラスドライバー

ビスの脱着が必ず必要になりますので、ドアノブのビス穴に合うサイズのプラスドライバーを用意しましょう。
異なるサイズのビスを2種類使っているものもあるので、サイズ違いのプラスドライバーが何本かあれば確実です。

ちなみにマイナスねじは一般製品にはほとんど使われていないため、マイナスドライバーは必要ありません。
部品を引き抜く際に、てこの原理で隙間に挟み込んで使える程度です。
先端が薄く小さめのマイナスドライバーがあれば、一応用意しておくと良いでしょう。

・錐や釘など先端が細い金属棒

握り玉型の円筒錠タイプのドアノブは、ノブ根元付近の穴の奥に脱着用の押しボタンが入っています。
爪楊枝では先端が折れたり欠けたりしやすいので、錐や釘、クリップなど細めの金属棒を用意しましょう。

・割りばし、木工用ボンド、補修用パテ

木製の古いドアは、ビス穴の内部が崩れてボロボロになっていることが多いです、
こうなるとビスが上手く固定されず、グラついたり抜けたりするかも知れません。
古くなったビス穴の補修には、割りばしを穴の奥まで差し込んで飛び出し部分を切る方法が使えます。
または、木工用ボンドや補修用パテをビス穴に充填し、固まるのを待つ方法もあります。

7. 違う種類のドアノブ(鍵付き・レバーハンドル等)にも交換できる?

見た目の形や鍵のタイプなど、現在のものとは違う種類のドアノブに交換したい場合もありますよね。
利便性の改善や防犯強化など、違うドアノブへの交換が可能かどうかついて解説します。

握り玉から握り玉への交換

・今付いている握り玉のタイプを確認しよう

握り玉タイプのドアノブは、付いている錠のタイプで以下の4種類に分かれます。

◇チューブラ錠
⇒室内ドア用の簡易錠。ラッチ固定で施錠できるものと施錠できないものがある
◇シリンダー円筒錠
⇒室内からも室外からも、ラッチを固定して施錠可能
◇インテグラル錠
⇒箱錠とデッドボルトがあり、本格的な施錠機能を持つ
◇表示錠
⇒トイレのドアに多いタイプ。施錠or解錠を表示窓で確認できる他は上記3タイプと同じ

握り玉から握り玉への交換は比較的簡単ですが、注意したいのは「インテグラル錠以外のタイプをインテグラル錠に交換したい場合」です。
上記4種類の中で、インテグラル錠または表示錠式インテグラル錠は「箱錠」と呼ばれる大型部品が使われています。
そのためドア板内部に箱錠の収納スペースが必要で、チューブラ錠・円筒状からこのタイプに交換するには、ドア板に箱錠用の穴掘り加工が必要です。

・握り玉型の種類の見分け方

握り玉タイプのドアノブは、内側ノブの台座付近とフロントプレートを見れば細かい種類を判別できます。
チューブラ錠は、ノブの台座を固定する2本のビスが露出しています。
円筒錠は、内側ノブの根元付近に小さな穴が開いています。
インテグラル錠は、フロントプレートにラッチとデッドボルトの2本のかんぬき穴があります。

表示錠は上記3タイプのいずれかに表示用窓が付いただけですので、基本的な構造はこれら3つと変わりません。

・インテグラル錠以外からインテグラル錠へ交換する場合の注意点

握り玉タイプのうちインテグラル錠は、ラッチとデッドボルトの2本のかんぬきが使われています。
そのためデッドボルト制御用の基幹部品「箱錠」がドア板内部に組み込まれていて、チューブラ錠・円筒錠の2タイプよりも複雑な仕組みです。
チューブラ錠または円筒錠からインテグラル錠タイプへの交換は、ドア板内部に箱錠収納用の穴開け加工が必要になります。
精密な木材加工が得意な方以外は、無理に自力で交換するよりもプロの業者に任せることをお勧めします。

握り玉からレバーハンドルへの交換

・各部のサイズや錠のタイプが同じものなら交換可能

握り玉タイプからレバーハンドルタイプへの交換は、「4. ドア・ドアノブのサイズの計測方法」で測った4箇所のサイズと、錠タイプが同じものであれば可能です。
例えばサイズは適合範囲内のドアノブでも、円筒錠やチューブラ錠からデッドボルト付きレバーハンドルへの交換は難しくなります。
逆に、インテグラル錠からデッドボルトなしのレバーハンドルへの交換も、箱錠がなくなることでドア板に余分な隙間が生じてしまうため、自力で交換はできません。

どうしても交換したい場合は、交換が可能かどうか、対応する部品があるかどうかを専門業者に相談しましょう。
なおチューブラ錠タイプの握り玉ドアノブは、ラッチ部分はそのままでノブだけをレバーハンドルに交換することができます。

8. 種類別・ドアノブ交換の手順を解説

自力でドアノブ交換する場合の手順を、種類別に詳しく解説します。
違う種類のものに交換する場合は、今付いている種類の取り外し手順と、新しく取り付ける種類の取り付け手順を参考にしてください。
なおドアノブの交換作業は、必ずドアを開けた状態で行いましょう。
ドアを閉めたままノブを外すと、ドアを開けられなくなってしまう恐れがあります。

ドアノブの交換手順

・握り玉型:チューブラ錠

【チューブラ錠の取り外し】
①外側ノブの台座にある2本のビスを外し、外側ノブを引き抜く
②内側ノブの台座のビスも同じように外し、内側ノブを引き抜く
③ドア側面のフロントプレートの上下ビスを外して、金属板ごとラッチを引き抜く

【チューブラ錠の取り付け】
①ドア側面の四角い穴に、ラッチ傾斜面が室内側(ドアが閉まる側)を向くようにフロントプレートをはめ込んでビス留めする
②外側の台座を定位置に固定してから外ノブを差し込み、台座をビス留めする
③内側ノブの台座を定位置に固定してから内ノブを差し込み、台座をビスで留める
(内ノブは、外ノブから突き出た四角い棒が中心に刺さるように)

・握り玉型:円筒錠

【円筒錠の取り外し】
①内ノブの根元付近の小さい穴に、錐や釘など細長いものを刺して奥のボタンを押す
②穴の奥のボタンを押し込みながら、内ノブを引き抜く
③内側の台座カバーをマイナスドライバーなどで外し、台座裏にある固定具のビスを外す
④内側の部品が完全に外れたら、外ノブを引き抜く
⑤ドア側面のフロントプレートのビスを外して、ラッチごとプレートを引き抜く

【円筒錠の取り付け】
①ドア側面の四角い穴に、ラッチ傾斜面が室内側(ドアが閉まる側)を向くようにフロントプレートをはめ込んでビス留めする
②外ノブを差し込む
③内側の台座裏の固定具をビス留めし、固定具の上から台座カバーをはめ込む
④内ノブ根元と内側台座側面の穴の位置を合わせて、台座の上から内ノブをはめ込む

・握り玉型:インテグラル錠

【インテグラル錠の取り外し】
①内ノブの台座を反時計回りに回して、内ノブと台座を外す
②内側の台座裏にある固定具のビスを抜いて、固定具を外す
③外ノブを引き抜く
④ドア側面のフロントプレートのビスを外し、フロントプレートと箱錠を引き抜く

【インテグラル錠の取り付け】
①ドア側面の四角い穴に、ラッチ傾斜面が室内側(ドアが閉まる側)を向くようにフロントプレートをはめ込んでビス留めする
②外ノブを差し込む
③内側の台座裏の固定具をビス留めする
④内ノブを台座に嵌め込み、台座部分を時計回りに回して固定する

・握り玉型:表示錠

握り玉型で表示窓が付いているタイプは、チューブラ錠・円筒錠・インテグラル錠のいずれかと交換手順が同じです。
取り外したいドアノブ、または取り付けたいドアノブがどのタイプかを確認してから、3タイプ中で適合するタイプの交換手順に従ってください。

表示錠がどのタイプかを見分ける方法は、
「6. 違う種類のドアノブ(鍵付き・レバーハンドル等)にも交換できる?」

「握り玉型の種類の見分け方」
を参考にして下さい。

・レバーハンドル型:デッドボルトなし

【レバーハンドル・デッドボルトなしの取り外し】
①外側の台座のビスを外し、外ノブを引き抜く
②内側の台座のビスを外し、内ノブを引き抜く
③ドア側面のフロントプレートのビスを外して、ラッチごとフロントプレートを引き抜く
【レバーハンドル・デッドボルトなしの取り付け】
①取り付けたい内ノブの施錠用ツマミと外ノブのコイン溝を縦向きに揃えておく
②ラッチの傾斜面をドアが閉まる方向に向けて、ラッチが入った箱をドア側面の穴に嵌め込んでビス留めする
③内ノブの裏側に四角い金属棒をはめ込み、内側台座を定位置に合わせてビス留めする
④外ノブの台座を、ノブ穴から突き出た金属棒が刺さるように定位置に合わせてビス留めする

・交換作業後は必ず動作確認を!

どのタイプのドアノブでも同じですが、全ての作業が終わった後は、必ず動作確認しておいてください。
ラッチがスムーズに動いているか?
ドアをスムーズに開け閉めできるか?
ドアを閉めた状態で、スムーズに施錠・開錠できるか?
もしも交換後に上手く動かない場合は、新しいドアノブとラッチを取り外してから、もう一度取り付けをやり直しましょう。

取り付け作業で注意したいポイントは、

◇ラッチの傾斜面をドアが閉まる方向に向けること
◇フロントプレートを、ドア側面の受け枠にきちんと嵌め込むこと
◇ドアノブの台座が、位置ズレせずに正しく固定されていること

上記の3つです。
取り付け手順でビス留めする際は、最初は軽く仮留めして部品の位置を合わせ、正しい位置に収まっているのを確認してから本締めするのがコツです。

9. ドアノブを交換する際の注意点

ドアノブを交換する際は、錆びの発生がないかの確認や、輸入住宅のドアノブの場合などそれぞれに注意点があります。錆びの対処から、さっそく順番に見ていきましょう。

錠前が錆びている場合は、錆びを落としてから作業をする

ドアノブを交換する際、錠前が錆びている場合は事前に落としておかなければなりません。

まず赤錆びですが、鉄・水分が空気にさらされ、ドアノブが酸化することで発生します。

落とすには錆び取り剤を使用し、

一方の青錆びも、ドアノブの金属部分に水分や塩分が付着し、酸化した場合にも発生してしまいます。

  • 赤錆び:鉄錆びの専用剤を使って錆びを落とす
  • 青錆び:お酢や重曹ペーストを用いて錆びを落とす

なお、サビ落としに使うものだと、歯ブラシ・メラミンスポンジ・ステンレスブラシなどがあります。

輸入住宅のドアノブには注意する

輸入住宅のドアノブを交換する場合、国内の規格とは異なることがあるため、注意しなければなりません。ケースとして多いのは、アメリカ製のkwikset(クイックセット)・タイタンです。

タイタンをはじめとした輸入ドアノブなら、海外メーカーに発注して専用のドアノブを取り寄せる必要があります。特に、普段から輸入ドアノブや海外のドア製品にノータッチなら、自分で行う交換はリスクも伴うでしょう。

そんな時は鍵屋への依頼が確実ですが、「鍵のかけつけ本舗」ではドアノブはもちろん、様々な鍵の交換ができます。お見積り・出張費は無料、追加費用0円、即日の対応も可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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10. ドアノブ交換でよくあるトラブルと解決方法

DIY作業に慣れていない人がドアノブを交換する時、うっかりミスで正しく作業できていないことがあります。
ドアノブ交換でよくあるミスやトラブルと、もしものトラブルを解決するための方法を知っておきましょう。

よくあるトラブル

・ねじ山を潰してしまった

ドアノブ交換を含めた全てのDIY作業では、ドライバーでねじを回す際に上滑りしてねじ山を潰す人が多くいます。

ねじ回しのトラブルを防ぐには、電動式ドライバーではなく手回し式ドライバーを使う、ドライバーはねじ山に垂直に刺すことを意識しましょう。
ねじを回す際は、きちんと噛み合うことを確認しながらゆっくり回すことが重要です。
もしもねじ山が潰れて回せなくなったら、「ねじ用滑り止め液」を使うことで回せる場合があります。

・外したねじや部品を落とした、なくした

ドアノブには小さな部品が使われていて、ねじ1本でもなくしてしまうと正しく取り付けられなくなります。

作業場所の床に布を広げて敷いておくと、部品落下時の破損や、硬い床上での跳ね返り紛失を防ぎやすくなります。また、外した部品を入れておく小物入れもあると便利です。
さらに、取り付け予定の新しい部品は、内側用と外側用をあらかじめ分けておきましょう。

・作業中にドアを閉めてしまった

ドアノブの交換作業は、ドアを開けた状態で行うのが鉄則です。

作業完了までドアが閉まらないように、ドアストッパーをドア下の隙間に挟む、段ボール箱や長い棒をドアの閉まる位置に寝かせておくなどの工夫をしましょう。
もしも作業中にドアが閉まってしまったら、新しいドアノブではなく元々付いていたドアノブを取り付けて開けましょう。
新しいドアノブは、作業後の動作確認をしないと正しく動くかどうかわかりません。

・ラッチが引っかかってドアが閉まらなくなった

ドアノブ交換で比較的多いミスに、「ラッチの向きを間違えて取り付けた」パターンがあります。
上から見ると「∠」の形をしているラッチは、垂直面と傾斜面の向きを間違えるとドアが閉まらず、閉めてもすぐに開いてしまいます。

ラッチをドア板に取り付ける際は、必ず「垂直面をドアが開く方向に、傾斜面をドアが閉まる方向に」向けて取り付けましょう。

・浴室のドアノブが外れず交換できない

浴室は湿気や水気が特に多い場所なので、ドアノブの表面には錆びにくい素材が使われています。
ですがこれはあくまでも表面だけで、内部の部品 はサビ付いて腐食していることが多いです。
こうなると正規手順での自力で交換は難しく、古いドアノブを壊して外すしかありません。

浴室など水気が多い場所のドアノブや、古く劣化したドアノブが上手く外れない時は、無理せず専門業者に相談しましょう。
作業慣れしていない人が部品破壊を試みると、ドア板を破損させたり怪我をしたりする恐れがあります。

鍵のかけつけ本舗では、鍵に関するあらゆるトラブルに即対応させていただきます。豊富な実績もございますので、ぜひご覧ください。
鍵のかけつけ本舗の施工実績

11. ドアノブ交換でよくある質問

ドアノブ交換でよくある質問は、鍵なしから鍵付きへ交換したいという内容です。室内でのセキュリティーレベルも上げたい、ペットが鍵なしのドアを開けるから対処したいなど、交換をしたいニーズも高まっています。

これより鍵付きドアノブへの交換について補足をしていくので、漏れなくチェックしていきましょう。

鍵なしのドアノブから鍵付きドアノブへ交換したい場合は?

鍵付きはあらかじめノブに鍵が付いているため、サムターンを回す簡単な操作で施錠・解除が可能です。

DIYが好きなら自分で行うこともでき、鍵穴付きのドアノブならキーを指して施錠をするだけなので難しくありません。また工事が簡単なのは、ラッチを固定して施錠するタイプです。

一つの注意点としては、デッドボルトタイプだと取付け穴の加工が工程に加わるので、計測や方法を間違えると大変です。

したがって安全に鍵付きドアノブへの交換をしたいなら、鍵屋さんへの依頼が安心といえるでしょう。鍵のかけつけ本舗では、鍵付きドアノブの交換対応も行っているので、ぜひご検討ください。

補助錠を付ける場合の利点は?

小さなお子様が居たりペットと同居したりする場合、補助錠は簡単に設置ができるので便利です。タイプは鍵穴差し込み式・つまみ固定式・粘着式などで、自分で簡単に付けられるものは費用も高くありません。

したがって臨機応変性や費用などが利点になりますが、粘着式の場合で賃貸なら注意が必要です。剥がし方によっては跡が残ってしまうため、賃貸物件の原状回復に配慮し交換に望みましょう。

12. ドアノブ交換にかかる費用

自力でやるのか、プロの業者に依頼するのか……
作業の難しさはもちろんですが、費用面は特に気になるポイントですよね。
ドアノブ交換にかかるおおよその費用の目安を解説します。

ドアノブ交換の費用

・自力作業の場合⇒部品代3,000円~20,000円

自力で交換のメリットは、何と言っても費用が安く済む点です。
新しく取り付けるドアノブの部品代だけ必要で、それがそのまま交換費用の総額になります。

部品代は、室内用のドアノブの価格相場が3,000円~8,000円ほど。
勝手口や玄関用のドアノブは、5,000円~20,000円ほどが相場です。
プラスドライバーがない場合は、数本セット1,000円以内から買えます。
古くなったねじ穴を補修したい場合は、木工用ボンドや補修用パテの購入費用もかかります。

・業者に依頼する場合⇒10,000円~30,000円(部品代別)

業者に依頼する際の相場は、業者ごとに設定している作業料金や出張料金によって差があります。
そのため正確な費用のご紹介は難しいのですが、室内用の鍵なしドアノブ交換の場合、総額10,000円~30,000円くらいのケースが多いようです。

室内用鍵付きドアノブや玄関ドア用のドアノブは、構造が複雑になる関係でもう少し料金が高くなります。
また、新しいドアノブ部品を自前で用意しておくのか、業者から買うのかによっても費用が変動します。
サイズや種類を間違えると買った部品がムダになるので、不安な方は部品購入込みで業者に見積りを依頼するのがよいでしょう。

・業者を選ぶ際の注意点

安全に依頼できる業者を探すためには、料金の安さよりも「見積りや事前説明の丁寧さ」で選ぶ方が確実です。
住宅トラブルの解決業者は、お客様の不安や無知に付け込んできます。
例えば、ホームページや電話見積もりで安いと思える料金を案内され、いざ作業が終わってみると想定外の追加料金を請求された。
または、依頼後に不安になって解約しようとしたら「キャンセルできない」などと言われた。
こうしたトラブルの相談事例が後を絶ちません。

悪質業者には、いくつか共通する特徴があります。

◇事前見積りを依頼しても「現場を見ないとわからない」「作業しないとわからない」しか言わない
◇こちらの状況や要望を詳しく聞こうとしないまま、「大丈夫です」「絶対できます」などと安請け合いする
◇「今すぐ解決しないと危険」など、依頼を急かすような脅し文句を言ってくる
◇理由を付けてキャンセルやクーリングを拒否しようとする、またはキャンセルやクーリングオフの質問を曖昧に誤魔化そうとする

上記の特徴にどれか1つでも当てはまったら、その業者には依頼せず他の業者を当たりましょう。

鍵のかけつけ本舗では、出張費、お見積もりも無料で対応しています。各サービス料金については下記ページをご覧ください。
鍵のサービス料金

13. ドアノブの選び方と交換方法・まとめ

ドアノブには室内ドア用と勝手口・玄関ドア用のものがあり、それぞれさらに細かい種類の違いがあります。
どこのドアで使うのか?
どんな使い勝手や防犯性能のものが欲しいのか?
交換したい理由をよく考えて、目的に合った最適なドアノブを選びましょう。
自力作業する場合は、ラッチの向きや部品の紛失などに注意して、必ずドアを開けた状態で作業しましょう。
交換可能なドアノブや交換手順に少しでも不安があれば、無理せずプロの業者に依頼するのが確実です。
業者に依頼する場合も、根拠なしに「プロの優良業者」と信じ込むのは危険です。
電話応対やヒアリングの丁寧さなどで、優良業者か悪質業者かを事前にしっかり見極めましょう。

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一般の方には構造や仕組みがわかりにくいドアノブや錠前も、知識があればもっと便利に使いこなせるものなのです。
日頃のメンテナンスや交換作業も、自力作業で安くできるようになるでしょう。
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当社サイトのコンセプト

創業以来の鍵トラブル解決実績・累計12万件以上。
当社へのご依頼をお考えの方から、今現在鍵のトラブルでお悩みの方まで、多くの方に安心・安全をお届けしているサイトです。

鍵屋というのは、一般の方には少々親しみにくい業種です。
セキュリティに関わる特殊な技術、根拠がわかりにくい料金設定や追加請求……
情報提供も料金のご案内も、不透明で不明瞭な部分がいまだに多く残っています。
当社のサイトでは、お客様の端末の画面を通して

◇今その場で欲しい情報をもれなく提供
◇気になる料金設定をもれなくご案内

させていただくことを目指しています。

サイト画面の情報が何かのお役に立ちましたら、ぜひお電話でのご相談もご検討ください。

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記事監修者

島田 宏幸(しまだ ひろゆき)

記事監修者

島田 宏幸(しまだ ひろゆき)

1964年生まれ。富山県出身。主任錠前技術者。
「鍵のかけつけ本舗」の創業時より当社に在籍。
これまで警察の捜査に伴う開錠や、金融機関における業務用金庫の開錠など、数多くの鍵トラブルを解決してきた。
今も現役として現場作業に携わるほか、教育担当として後輩社員の技術指導や育成も担う。 趣味は釣り、料理。

運営会社情報

  • 会社名

    :株式会社ライフ&テクノロジーズ

  • サイト名

    :鍵のかけつけ本舗

  • 代表者

    :水野辰章

  • 住所

    :〒261-0023

     千葉県千葉市美浜区中瀬1-6

     エム・ベイポイント幕張ビル10階