勝手口の鍵交換・補助錠設置・防犯強化の方法をプロが解説!

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島田 宏幸(しまだ ひろゆき)

主任錠前技術者

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空き巣などの侵入対策で、玄関ドアの防犯を強化する家を多く見かけるようになってきました。
ですが勝手口の防犯はつい後回しにされがちで、付いている鍵が旧式、施錠を忘れやすいといった不安点が目立ちます。
そこで今回は、勝手口の鍵の交換と補助錠の設置、鍵以外の防犯強化方法について詳しく解説していきます。
自宅や事務所などの防犯体制を総合的に見直して、日々の暮らしの安心・安全にお役立てください。

1. 勝手口の防犯を強化する方法

まずは、「勝手口の防犯強化にはどういった方法があるのか?」について解説します。
鍵の交換や増設だけでなく、ちょっとした工夫や心がけで簡単に出来る方法も知っておきましょう。

勝手口からの不正侵入を防ぐには

・鍵の交換~防犯性能の高いタイプに付け替える

建物の住人や関係者しか使わない勝手口は、玄関ドアと比べて簡素なドアや鍵が使われることが多いです。
勝手口の鍵をディンプルキーなどの高性能タイプに交換することで、不正解錠を難しくして侵入を防ぐ効果を高められます。

・補助錠の設置~ワンドア・ツーロックでドアを開けられにくくする

ドア鍵の補強に使える補助錠は、比較的安価で手軽に防犯性を強化できます。
補助錠はメイン鍵と比べると部品代が安く、取り付け作業も簡単でコストパフォーマンスに優れています。
1つのドアに2つ以上の鍵を付ける「ワンドア・ツーロック方式」は、警察や防犯のプロもお勧めしている効果的な方法です。

・窓の強化~窓を割る侵入手口に対処する

空き巣などの侵入犯罪では、窓ガラスを破って入る手口もよく使われています。
そのため勝手口ドアの鍵だけでなく、窓の破壊にも対策しておくと安心です。
ガラス用の防犯フィルムは、窓ガラスに貼るだけで衝撃による飛散を防げる便利アイテムです。
通販などで3,000円前後から購入でき、ハンマーなどの固い物で叩き割る、バーナーで熱して破るといった手口に耐えられます。

・ドア以外の防犯強化~ちょっとした心構えと工夫で侵入被害を予防する

侵入者がターゲットにしやすい建物は、
◇足音を立てにくく足跡が付きにくい(コンクリート通路など)
◇周囲から敷地内を見通しにくい塀や、身を隠せる遮蔽物がある
◇夜になると建物の周囲や出入り口付近が真っ暗になる
などの弱点がある住宅や事業所です。

空き巣などの侵入者は自分の存在に気付かれることを嫌がり、「気付かれずに忍び込めそうな建物」を狙う傾向にあります。
敷地内、とくに外から建物の出入り口までの通路は、見通しの良さや夜間の明るさを保っておくことが重要です。
身を隠せそうな遮蔽物で持ち運び可能なものは、外に出しっぱなしにせず建物内や物置にしまっておきましょう。

また、敷地内の通路がデコボコしていたり、ごみが散乱していたりする場合も、足跡が目立ちにくくなるので侵入者を喜ばせてしまいます。
敷地内の通路は普段から小まめに清掃し、なるべく綺麗な状態を保っておきましょう。
地面の土が露出している部分は、平らにならしておくことで侵入者に足跡を残させる簡易センサーになります
ザラついた部分を触っても指紋はほとんど残らないのに、ツルっとした部分は指紋がはっきり残るのと同じような、簡単な原理の防犯テクニックです。

2. 勝手口に後付け出来る補助錠は?おもな種類や防犯性能

ドアや窓の防犯強化で、比較的費用が安く手軽に出来る補助錠の増設。
ホームセンターや通販サイトで手軽に買える補助錠は、目的や防犯性能によってさまざまな種類のものがあります。

補助錠の種類と性能

・室外側設置タイプの補助錠

ドアの外から見える室外側設置タイプの補助錠は、見た目で存在感を発揮して、不審者に侵入を諦めさせる効果が一番のメリットです。
警察が行った侵入犯へのヒアリング調査によると、約7割が「侵入に5分以上かかると諦める」と回答し、約9割が「侵入に10分以上かかると諦める」と回答しています。
1枚のドアや窓に2つ以上の鍵を設置する「ワンドア・ツーロック方式」は、防犯設備の増設と警戒心の高さを見せつけることで、「これは侵入に手間取りそうだ」と思わせる効果が期待できます。

・室内側設置タイプの補助錠

室内側設置タイプの補助錠はドアの外から見えにくいため、「補助錠の存在に気付くまでに時間がかかる」のがメリットです。
パッと見は1つしか鍵がない。そしてその鍵をこじ開けたはずなのに、なぜかドアが開かない……
こんな時は、「こじ開けに失敗したのか?」、または「内側に補助錠が付いているのか?」の2通りの可能性が浮かびます。
「とりあえずもう一度鍵開けをやり直してみて、それでダメなら諦めよう…」
こんな風に考えた泥棒がガチャガチャと余計な操作を繰り返すことで、物音を立てやすくなり、建物の住人や近隣住民に気付かれやすくなるのです。

スーパーなどで万引き犯を捕まえる警備員、いわゆる「万引きGメン」をご存知でしょうか?
万引きGメンが一般客と同じように私服姿で巡回するのは、「油断して犯行に及んだ現場を押さえる」ためです。
制服や腕章など明らかに警備員とわかる格好で巡回すると、マークしていた常習犯が犯行を諦めて、窃盗の現行犯確認や身柄確保に失敗する可能性があります。
また、警備員の位置を知られやすくなることで、死角を狙われるデメリットもあります。

室内側設置タイプの補助錠も、私服姿の警備員と同じような役割です。
プラスαの防犯設備の存在を隠しておけば、侵入者に余計な手間をかけさせたり長時間の解錠操作を行わせて、発見率を高める効果が期待出来ます。

・ディンプルキーのシリンダー式補助錠

一般的な鍵と同じように、鍵穴にキーを刺して開け閉めするタイプです。
カードキーやテンキーなどの電子錠よりも防犯性能は低めですが、電気を使わないため水濡れに強く、部品価格も比較的安いのが強みです。
仕組みや操作方法も広く知られていますので、電子機器が苦手な方でも問題なく使えます。
玄関鍵でよく使われているディンプルキーは、旧式のディスクシリンダーキーやピンシリンダーキーよりも不正解錠が難しく、防犯性能がきわめて高いくお勧めのシリンダー補助錠です。

・ダイヤル式の補助錠

郵便ポストやスーツケースに付いているような、ダイヤルで暗証番号を合わせて開ける補助錠です。
シリンダー式にはないメリットとして、「鍵穴がなくピッキング解錠が不可能」「キーの紛失で開けられなくなる心配がない」ことが挙げられます。
暗証番号がわからないダイヤル鍵を開けたい場合、全ての数字の組み合わせを総当たりで試すしかありません。
当然かなりの時間を費やすことになるので、侵入者が諦めやすくなるわけです。

・スマートキー式の補助錠

解錠用のキーやカードを持ち歩きたくない方には、専用アプリをインストールしたスマホで操作可能なスマートキー式の補助錠がお勧めです。
キーの紛失や暗証番号忘れで開けられなくなる心配がなく、ほとんど誰もが持ち歩くスマホをキーの代わりに使えます。

ただし、スマートキー式は、通信機能を使うため電波干渉に弱いのがデメリットです。
さらに電子機器なので、内蔵電池の消耗や劣化で動作しなくなることがあります。
水濡れにも弱いので、雨がかかりやすい屋外側ではなく屋内側に設置するのがお勧めです。

・鍵穴カバー、サムターンカバー

メイン鍵の鍵穴を特殊なカバーで覆い隠すタイプの補助錠も、防犯効果が絶大です。
通常空き巣などが建物に侵入する際は、まず無施錠の窓やドアを探し、見つからなければ窓ガラスを破る、または鍵穴をいじって開ける手段を選択します。
全ての窓やドアがしっかり施錠されていて、さらに玄関ドアの鍵穴にも防犯カバー式補助錠が付いていれば、住人の防犯意識の高さを知って侵入者が諦めやすくなるでしょう。

また、室内側のサムターンをすっぽり覆うタイプのカバーは、サムターン回しと呼ばれる侵入手口の防止に効果的です。
室内側からの解錠操作を防げるので、高齢者の徘徊防止用としても使えます。

・賃貸物件には両面テープ式の補助錠がお勧め

補助錠の設置方式は、ビス留めタイプと両面テープ接着タイプの2タイプに分かれています。
設置強度はビス留めタイプが優秀ですが、借家などの賃貸物件では建具に傷を付けられないので、ドアや建具の穴開けがいらない両面テープ接着タイプがお勧めです。

テープ接着式のタイプでも、パッと見ただけではどんな方法で設置されているのかまではわかりません。
よほど補助錠の製品ラインナップに詳しい泥棒でもない限り、ワンドア・ツーロックの防犯力に尻込みして諦めやすくなるでしょう。

3. 勝手口の補助錠の後付け方法

前の見出し「2. 勝手口に後付け出来る補助錠は?おもな種類や防犯性能」の中で、ビス留めタイプと両面テープ接着タイプについて触れました。
本項で補助錠を後付け設置する際の手順を、両タイプそれぞれ解説します。

誰でも簡単!補助錠を後付けする方法

・ビス留めタイプの後付け

ビスで固定するタイプは、ドア板やドア枠にビス受け用の穴を開けなくてはいけません。
そのため作業前の準備として、「ビス回し用のプラスドライバー」と、「ドリルや錐などの穴あけ道具」を用意しておきましょう。
取り付け位置やビス穴位置の目印を付けるために、ペン類や色テープも必要です。
必要な道具と補助錠を用意できたら、取り付け作業の開始です。

【ビス留めタイプの取り付け手順】
①まずは下準備として、補助錠を設置する位置を決める。すでに付いているメイン鍵からなるべく離れた位置に補助錠を仮留めし、ペンや色テープなどで印を付ける
②ドア板側の部品とドア枠側の部品を仮留めしたら、ドア板側部品をロック操作して、ドア枠部品の受け穴にかんぬきが正しく収まることを確認する
③取り付け位置が決まったら、仮留めした補助錠のビス穴にペン先を差し込んで、ビス穴位置の目印も付けておく
④ドリルや錐で、ドア板とドア枠のビス受け用の穴を開ける。この時穴が大きすぎると、ビスが刺さらずすっぽり抜けてしまうので要注意
➄ドア板側の指定位置にドア板部品を仮ビス留めする。ビスは部品が落ちない程度に軽く留める
⑥ドア枠側の指定位置に、受け穴があるドア枠部品を仮ビス留めする。ビスは部品が落ちない程度に軽く留める
➆ドア板部品をロック操作してかんぬきを出し、ドア枠側の受け穴に正しく収まることを確認したらビスを締めこむ
⑧最後にもう一度、ロック・解錠がスムーズに行われることを確認して作業完了

ビス留めタイプの補助錠は、ビス受け穴の位置を間違えてしまうと大変です。
ドア板や建具にも余計な傷を付けてしまうことになるので、ドア板部品とドア枠部品の位置確認は、何度でも慎重に行いましょう。

・両面テープ接着式タイプの後付け

両面テープ接着式は、ビス受け穴が必要ないぶん設置も取り外しも簡単です。
あらかじめ用意しておくものは、補助錠の部品一式と、目印を付けるためのペンや色テープです。

【両面テープ接着タイプの取り付け手順】
①まずは下準備として、補助錠を設置する位置を決める。すでについているメイン鍵からなるべく離れた位置に補助錠を仮留めし、ペンや色テープなどで印を付ける
②ドア板側部品をロック操作して、ドア枠部品の受け穴にかんぬきが正しく収まることを確認する
③ドア板部品のテープの表面フィルムを剥がして、ドア板の指定位置に接着する。貼り付け位置がずれないよう慎重に行うこと
④ドア枠部品のテープの表面フィルムを剥がして、ドア枠の指定位置に接着する。こちらも貼り付け位置がずれないよう慎重に行うこと
➄両側の部品が完全に固定されたら、ドア板部品のかんぬきがドア枠側の受け穴に正しく収まることを確認して、作業完了

ビス穴を開ける必要がなく、ドライバーでビスを回す手間も省けるのがテープ接着タイプの利点です。
後で外したくなった場合も、ドア板とドア枠から部品を引き剥がし、跡に残った接着剤を拭き取れば元通りにできます。
接着跡のベタベタが上手く取れない場合は、中性洗剤をたっぷりかけて拭き取るか、テープ剥がし用の溶剤を使いましょう。
ただし溶剤は、付着した物の素材によって変形・変質の原因になることがあります。
製品の説明書きや注意事項をあらかじめ確認してから使いましょう。

4. 勝手口の鍵を自分で交換する方法

元々付いているメイン鍵の性能が低いと、補助錠を追加しても充分な防犯効果は得にくいです。
メイン鍵を自分で交換する方法を解説しますので、隙のない防犯体制作りに役立ててみてください。
なお本項では、勝手口のドアで最も多く使われている「インテグラル錠」の交換方法を紹介します。

勝手口の鍵の交換方法と作業上の注意点

・準備:新しい鍵を購入する前に「今の鍵のサイズ・メーカー名・品番」をメモする

鍵の交換で絶対に忘れてはいけない準備は、「サイズ計測」と「メーカー名・品番の確認」です。
人それぞれで衣服のサイズが異なるように、取り付けるドアの規格やメーカーによって、取り付け可能な鍵のサイズが決まっています。

サイズ計測は、次の4か所で行います。
【各部サイズの測りかた】
①ドア厚
 ⇒ドア板の厚さ。装飾付きドアの場合は、装飾がないドア板部分のみの厚さを測る
②バックセット
 ⇒かんぬき部品があるほうのドアの端から、鍵穴の中心までの距離
③フロントプレートの幅と高さ
 ⇒かんぬき部品が収まっている金属板(フロントプレート)の、横幅と縦の高さ
④ビスピッチ
 ⇒フロントプレートを固定している上下ビスの、+穴の中心から中心までの距離

サイズ計測でとくに注意したいのは、②のバックセットと④のビスピッチです。
バックセットを測る時は、ドア側面のフロントプレートの厚みを含めないよう、ドア板の端までの距離を測りましょう。
ビスピッチの計測では、「上ビスの下端と下ビスの上端で測ってしまうミス」に気を付けましょう。
ビスピッチは、+形状のビス穴の中心同士の距離を測ります。
メーカー名と品番は、フロントプレートの表面に刻印されています。

・注意点2:交換作業はドアを開けたままの状態で行う

ドア鍵の交換で最も大切な注意点は、「作業中にドアが閉まると開けられなくなる場合がある」ことです。
そのため交換作業中は、揺れや衝撃、突風などで閉まらないよう、ドアを開いた状態でしっかり固定しておいてください。

ドアを開いておく角度は、人が通り抜けられる程度の隙間があれば充分で、目安は45度くらいです。
あまり目いっぱいに開けてしまうと、外側のノブが建物の外壁や灯油タンクなどに近くなり、取り外しや取り付けがしにくくなってしまいます。
ドアの固定は、ドアの下側にドアストッパーやくさび型の木片を挟み込む、またはコンクリートブロックやレンガなどの重しで支えるといいでしょう。

道具を使わず自分の身体で支えるのは、作業がしにくいうえにドアの支えも不充分になりやすいので、道具を使ってしっかり固定するのが重要です。
また、蝶番が付いているほうのドア枠とドア板の隙間に物を挟むやり方も、蝶番やドア板の変形・破損の原因になりやすいので避けましょう。

・用意するもの:交換作業に必要な道具

鍵の交換作業では、次の道具を使います。

【用意するもの】
◇ドア固定用のドアストッパーや重し
◇サイズ計測用のメジャー、または物差し
◇ビス脱着用のプラスドライバー(サイズ違いを2~3本)
◇部品を引き抜く時に便利なマイナスドライバー(小さめのもの)

手や指を傷付けるのが不安な方は、軍手やゴム手袋もあると安心です。
他にも、作業中にドア板や部品を傷付けないよう、養生テープや厚手の紙シートがあると便利です。
牛乳などの紙パックで使用済みのものがあれば、洗って乾かしたものを適度なサイズに切り分けておき、傷付けたくない場所に当てて保護するのに使えます。

・交換手順1:インテグラル錠の取り外し

まずは、今付いている鍵の部品を取り外します。
具体的な手順は以下の通りです。

【インテグラル錠の取り外し手順】
①内側ノブの台座を反時計回りに回し、内側ノブと台座を外す
②内側の台座裏にある固定具のビスを抜いて、固定具を外す
③外側ノブを引き抜く
④ドア側面のフロントプレートの上下ビスを外し、フロントプレートと箱錠を引き抜く

ドアノブを外す際は、外れたノブを足の上に落とさないように注意してください。
部品重量はそれほど重くありませんが、尖った部分が刺さったり掠ったりするとケガをする恐れがあります。
このためサンダルなど露出の多い靴ではなく、足首のあたりまですっぽり隠れる丈夫な靴を履いて作業するのがいいでしょう。

部品ががっちり嵌まっていて抜けにくい場合は、マイナスドライバーなどの薄手の工具を差し込みながら引き抜きます。
この時、部品が嵌っている穴や窪みに余計な傷を付けないよう、養生テープや厚手の紙を当てて保護しておくと安全です。

・交換手順2:新しいインテグラル錠の取り付け

古い部品を完全に取り外せたら、次は新しい鍵の部品を同じ位置に取り付けていきます。
ビデオ映像を逆再生するような感じで、取り外した時の手順を逆にたどるように進めていきます。

【インテグラル錠の取り付け】
①ドア側面の四角い穴に、箱錠とフロントプレートをはめ込んでビス留めする。プレート表面の刻印を見ながら、上下の向きを間違えないように注意する
②外側ノブを元の穴に差し込む。ノブから突き出た棒が正しく穴に収まるように、確実に奥まで差し込む
③内側の台座裏の固定具を、元の位置にビス留めする
④内側ノブを台座に嵌め込み、台座部分を時計回りに回して固定する。外側ノブから突き出ている四角い棒が、内側ノブの穴に正しく刺さるように注意する
➄全ての部品を取り付けたら、ドアの開閉や鍵の開け閉めがスムーズに行えることを確認して、作業完了

取り付け作業時の注意点は、固定用のビスを失くさないことと、各部品がピッタリ噛み合うように確実に取り付けることです。
部品の向きや位置がずれていると、せっかくの新品鍵も正しく動作できません。

また、勝手口の鍵交換はほぼ屋外での作業になります。
うっかり落とした部品やビスが排水溝などの隙間に入ってしまうと大変なので、ドアの周囲に見える隙間は、大きめの布やシートで塞いでおくといいでしょう。

5. 自力で解決できない時は鍵屋に相談!安全な依頼の仕方と費用の目安

補助錠の後付けは、鍵の交換や新規設置とくらべると簡単で、やりかたさえ知っていれば誰でもできます。
とは言え、勝手口のドアは木製ではなくアルミ製が多いので、ビス留めタイプの補助錠の設置は難しいかも知れません。
また、取り付け可能な鍵の種類がわからない場合もあるので、自力作業が不安な方はプロの鍵屋に相談するのがお勧めです。
そこで本項では、補助錠の取り付けやメイン鍵の交換を鍵屋に依頼する場合の、安全な依頼の仕方と費用の目安を説明します。

困った時は鍵屋にお任せ!依頼の仕方と費用目安

・依頼する業者を慎重に見極める

住宅リフォーム業者の詐欺事件や契約トラブルが、テレビのニュースや新聞記事などでよく取り上げられています。
実は鍵屋も、住宅リフォーム業者に近い「ライフレスキュー業者」であることをご存知でしょうか?

生活トラブルの解決を提供するライフレスキュー業者の中には、専門知識がないお客様の弱みや、暮らしのトラブルを抱える不安感に付け込む悪質業者も存在します。
ウソの説明で無駄な工事や資材を追加したり、充分な説明がないまま高額な料金を請求したりするトラブルが多発しています。
そしてお客様が契約キャンセルを申し出ると、「今さら解約などできない」「クーリングオフは使えない」などと支払いを強要してくるのです。
もちろん良心的に営業している優良業者も多くいますが、中には思わぬ不正行為を働く業者もいることを覚えておいてください。

・チラシやホームページの料金記載をしっかりチェック!

鍵に関するサービスは、鍵の種類や劣化状態、個数などの条件で料金が変動します。
鍵屋のチラシやホームページで、「鍵開け○千円~」のように最低料金のみ記載する例が多いのはこのためです。

良心的な鍵屋では依頼内容ごとの費用例も掲載して、どんな依頼で大体いくらかかるのかを参考提示しています。
逆に、低料金のみをやたらと強調している業者は、後で思わぬ高額請求が来るトラブル事例が多いです。
チラシやホームページ、ネット広告などで鍵屋を探す際は、料金説明が詳しく書かれているかどうかをチェックしましょう。

・キャンセルの可否やキャンセル料の有無もしっかりチェック!

料金以外で覚えておきたいチェックポイントは、「キャンセルできるかどうか」「キャンセル料はいくらかかるのか」の説明部分です。
お客様に安心・安全をお届けできる優良業者は、「見積り時のキャンセルは無料です」「スタッフ到着後のキャンセルは○○円のキャンセル料をいただきます」など、キャンセルに関する説明もきちんと記載しています。

・クーリングオフが使え場合があることを知っておく

ネットやメールで集客して現地に出張するタイプの鍵屋は、「訪問販売法」という法律の適用対象業種です。
このため、同法で規定されている「クーリングオフ」を利用して、契約済みの依頼をキャンセルすることも可能です。
法外な料金で無理やり契約させられた、または正常な判断能力のない家族が悪質業者と契約させられた場合なども、契約日から起算して8日以内であれば、無条件でクーリングオフによるキャンセルを申し出ることができます。

なお、契約の内容によってはクーリングオフが使えないケースもあるようですので、詳しくは下記の「国民生活センター」公式ページを参考にしてください。

参考:「独立行政法人 国民生活センター」公式ホームページ
「鍵開けで高額請求された!」
https://www.kokusen.go.jp/t_box/data/t_box-faq_qa2021_28.html

・電話時のヒアリングや料金説明の丁寧さをしっかりチェック!

気になる業者に電話で問い合わせる際、焦りと不安が先立って、その場ですぐに契約を決めてしまう方がいます。
悪質業者は、一般のお客様のほとんどに鍵の知識がないことと、生活関連のトラブルを抱えて不安定な精神状態を言葉巧みに利用してきます。
電話で問い合わせる際は、落ち着いて頭の中を整理、または会話の内容をメモ・録音しながら、オペレーターの反応や説明に不審な点がないかどうかをチェックしましょう。

そしてもう一点、このケースで実際に依頼すると大体いくらかかるのか、おおよその総額費用の見積りを聞いておくことも重要です。
見積りを聞かれた時に「実際に作業してみないと分からない」、「電話だけでは何とも言えない」などとはぐらかす業者は要注意です。

お客様の依頼内容や鍵の種類をきちんとヒアリングしていれば、ほぼ実際の料金に近い見積りをご案内するのは決して難しいことではありません。
大まかな見積り費用も答えられない業者は、曖昧な料金設定のまま営業しているか、または作業後に高額な追加料金を請求するつもりかも知れません。

・補助錠の取り付け依頼でかかる費用の目安

鍵屋で作業を受け付ける際の費用は、業者ごとの料金設定によって異なります。
ですが業界内で定着しているおおよその相場は存在するので、ご参考に紹介させていただきます。

勝手口に補助錠を後付けする場合の費用目安は、「出張料金+作業料金+部品代」の合計です。
取り付けたい補助錠を既に購入している場合は、部品代はかかりません。

金額で言うと、部品代なしの場合は「10,000円前後から20,000円前後」が相場です。
新しい補助錠も一緒に購入する場合は、「部品価格3,000円前後から10,000円前後」が加算されます。
リモコン式やスマート式など電子錠タイプの補助錠は、鍵穴で開け閉めするタイプよりも高く、「部品価格20,000円前後から40,000円前後」が加算されます。

鍵の商品ラインナップに詳しい鍵屋は、お客様のご予算内で最適な鍵を提案するのも得意です。
電話で相談する際に、標準的な補助錠で済ませたいのか、高性能の補助錠が欲しいのかを伝えておくといいでしょう。

・鍵の交換依頼でかかる費用の目安

メイン鍵の交換作業を依頼する場合も、かかる費用の内訳は補助錠とほぼ同じ「出張料金+作業料金+部品代」の合計です。
ただし鍵の交換作業は、古い鍵にサビ付きや変形などの不具合があると取り外すのが難しくなり、作業料金が高くなることに注意してください。
お客様が無理な自力作業や誤った修理方法を試していたケースで、「もう少し早くご相談いただければ安く済んだのに…」と残念に思うことも少なくありません。

メイン鍵の交換にかかる費用は、部品代抜きで「15,000円前後から20,000円前後」。
部品代込みの場合は「30,000円前後から40,000円前後」が相場です。
カードキー式やテンキー式、指紋認証式などの電子錠は、精密機器のため部品価格が高いので、部品代込みの総額が「50,000円前後から100,000円前後」になることもあります。

勝手口の鍵交換・補助錠設置・防犯強化の方法 まとめ

家族や関係者以外はまず使うことがない勝手口。
ですが人の出入りが少ないからと言って、防犯をおろそかにしたまま放っておくのは危険です。
プロの侵入犯は、盗みに入る建物の構造や住人の生活パターンを念入りに下見します。
隙があると思われないよう、勝手口の防犯も普段から意識しておきましょう。
メイン鍵を新しい鍵に交換する、後付けの補助錠でワンドア・ツーロック方式にする方法が効果的です。
補助錠はさまざまな種類のものがありますので、目的や予算をあらかじめ決めておいて、取り付け可能な最適な鍵を選びましょう。
せっかくの鍵も施錠するのを忘れてしまうと意味がないので、建物内に人がいる時であっても、全ての窓やドアの鍵をかけておく習慣付けが大切です。
自力での後付け作業や交換作業が不安な場合は、鍵と防犯のプロである鍵屋に相談しましょう。
悪質業者に騙されないよう、チラシやホームページの説明の丁寧さ、電話対応の丁寧さを慎重にチェックしてから、依頼するかどうかを判断しましょう。

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記事監修者

島田 宏幸(しまだ ひろゆき)

記事監修者

島田 宏幸(しまだ ひろゆき)

1964年生まれ。富山県出身。主任錠前技術者。
「鍵のかけつけ本舗」の創業時より当社に在籍。
これまで警察の捜査に伴う開錠や、金融機関における業務用金庫の開錠など、数多くの鍵トラブルを解決してきた。
今も現役として現場作業に携わるほか、教育担当として後輩社員の技術指導や育成も担う。 趣味は釣り、料理。

運営会社情報

  • 会社名

    :株式会社ライフ&テクノロジーズ

  • サイト名

    :鍵のかけつけ本舗

  • 代表者

    :水野辰章

  • 住所

    :〒261-0023

     千葉県千葉市美浜区中瀬1-6

     エム・ベイポイント幕張ビル10階