玄関の引き戸の鍵交換は自分でできる？交換費用相場も解説

玄関の引き戸の鍵交換は、自分でできるの？といった疑問も少なくはありません。結論として不可能ではないものの、手順および注意点の把握が重要です。

本記事ではまずは玄関の引き戸の種類から知識をつけ、交換手順・注意点から費用相場まで幅広く解説をしていきます。

ぜひ最後までご覧になり、知識のお役立てにしてみてください。

まずは玄関の引き戸のタイプを確認

まずは、鍵を交換する玄関の引き戸のタイプを確認しましょう。引き戸のタイプは大きく分けて4つあり、適切な鍵の種類や取り付け位置、交換方法が異なるため、しっかり把握しておくことをおすすめします。

片引き戸

片引き戸は、一方向にのみ開く引き戸です。よく見られるのは、こぢんまりとした小料理店でしょうか。

壁の中に収納されるタイプをポケット式といいますが、壁に沿って移動する壁付け式もあります。

たとえ建築面積が狭くても、省スペースにつき導入しやすく、開閉操作も簡単かつ片手でも扱いやすいため、利便性が高いといえるでしょう。

両引き戸

両引き戸は左右に分かれて開き、壁へ引き込む戸を指します。中央で分かれた2枚の戸が、それぞれ左右の壁方向にスライドするのが特徴的です。

後述する引き違い戸だと敷居・鴨居など、2本の溝やレールになりますが、両引き戸は1本で2枚が開閉する構造になっています。

用途としては、和風の一般家屋や雨戸ほか、旅館の二間続きの和室などでも見られます。住戸の場合は開口部を広く取れるので、大型家具の搬入出に利点を発揮することでしょう。

なお、材質はスチール・アルミ・樹脂を用いたものや、ヒノキやタモなどの無垢材を使っているケースも見られます。

引分け戸

引分け戸は、中央で左右に分かれて開く引き戸を指します。両引き戸と似ているものの、通常タイプだと壁の中に収納されるポケット式が主流です。

メリットは開口部を最大限に活用でき、開放的な空間を作り出せるため搬出には当然ながら便利で、大型の玄関や和風の建築によく見られます。

また雨戸を走らせる目的で設ける一本溝の、LIXIL一筋玄関引分け戸などが上記の和装建築に華を持つデザインとしても人気です。

引き違い戸

引き違い戸は2枚の戸が同じ方向に向い、レールに沿って左右にスライドする開閉方式を指します。

両方の戸を同時に左もしくは右へ開閉および収納できるので、大きな開口部を確保できます。

また、片側だけを開けて使用することも可能で、省スペースで使いやすいのが利点でしょうか。風通しを良くしたり、採光の調整が簡単に行えたりすることが利便性に富むといえるでしょう。

玄関の引き戸の鍵交換をする取り付け位置と種類を確認

交換する玄関の引き戸のタイプは、大きく分けて4種類あります。チェックが済んだあとは、次に鍵を取り付ける位置と種類を確認しましょう。

まず引き戸の鍵は主に2か所に取り付けられ、戸先（とさき）と召合せ（めしあわせ）が数えられます。

加えてシリンダー錠とサムターン錠についても言及するので早速見ていきましょう。

戸先（とさき）

戸先とは、引き戸が開く側の端部のことです。ただ1種類に限らず端へ取り付けが可能な錠には以下の2種があります。

• 面付錠
• 彫り込み錠

まず面付け錠ですが、名称の通りで戸・ドアの表面に取り付ける錠を指します。一方で彫り込み場はドアの内部になり、戸先から内部をくりぬいた後に入れ込むタイプになるのを覚えておきましょう。

また内部をくりぬく技術性を問われるために、個人DIYは控えて、プロに一任するようにしてください。

個人で行い失敗すると引き戸そのものを取り替える必要が出てくる可能性があり、想定外の支出を伴うからです。

召合せ（めしあわせ）

召合せとは、引き戸が閉まったときに重なり合う部分のことで、錠は召合せ錠と言います。当該部分に取り付けた鍵は、二枚の戸を互いにロックします。

• プッシュ栓錠
• 内締まり錠
• 万能引き戸錠

プッシュ栓錠は、キーを差し込んだ後に押して開閉するタイプで、押さないと誤作動を起こす可能性があるため注意が必要です。

内締まり錠は、名前の通りで戸の室内側から締める錠を指します。残す万能引き戸錠は網戸対策を可能としたり、キー自体がリバーシブルという操作性に優れていたりする点が特徴的です。

シリンダー錠

シリンダー錠は最も一般的な鍵のタイプで、汎用性の高さが利点になります。鍵穴にシリンダーが挿入されているので、鍵を交換したい時も簡単です。

種類が豊富で、以下のセキュリティレベルのタイプがあります。

• ピンシリンダー
• カードキー
• ディンプルキー

なお、防犯性に優れるディンプルキーについては、当店「鍵のかけつけ本舗」が別記事で解説しているので、合わせてご覧ください。
ディンプルキーってどんな鍵？交換や複製は可能？種類や仕組みをプロが解説

サムターン錠

サムターン錠は、戸の内側からつまみというサムターンを回して施錠・解錠を行うタイプを意味します。

操作が手軽で、外出時の施錠忘れを防げるのがメリットの1つ。交換は簡単ですが、ドアの構造によっては穴あけなどの加工を要する場合があります。

もしサムターンと聞いてピンと来なかったなら、こちらも当店「鍵のかけつけ本舗」が解説記事を投稿しているので、一緒にご覧ください。
サムターンの交換方法をプロが解説～交換手順や失敗例

玄関の引き戸の鍵を自分で交換する方法

戸先錠や召合せ錠は、戸の厚さなどサイズが合えば交換可能です。まずは、以下に示した事前に準備するものをご覧ください。

■準備するもの

新しい錠前、ドライバー（プラスとマイナス）、定規、鉛筆、電動ドリル（必要に応じて）

それでは早速、それぞれの交換手順を解説します。

戸先錠の交換手順

戸先錠の交換は、事前に新しい錠前のサイズ確認から始めます。

1.古い錠前の取り外し

2.錠箱のビスを上下両方とも外し、錠箱を取り出す

3.新たに戸先錠の錠箱を入れビス固定をする

4.外扉に外部化粧座を取り付ける

5.内扉に内部化粧座を取り付ける

残すは動作確認をして問題なければ作業は完了です。

召合せ錠の交換手順

召合せ錠も、事前に新しい錠前のサイズ確認のうえ作業を開始しましょう。

1.両方の扉を左と右どちらも入れ替え鍵の裏側が目視できるようにする

2.古い召合せ錠を取り外し（内部化粧座の上下のネジ、化粧座、錠ケース）

3外部化粧座も上記同様に外す

4.新しい召合せ錠の取り付け（外部化粧座、外部錠ケースのネジ仮止め）

5.扉を閉めて外・内側の鍵を重ねる

6.仮止め部分の処置で調整用の穴へセットピンを差し込む（貫通）

7.位置調整で内部の化粧座・外部化粧座を合わせる

8.本締めを行ったあとにセットピンを抜き取る

あとは、動作確認をして問題なく開閉ができれば、玄関引き戸の交換は完了です。

玄関の引き戸の鍵を自分で交換する際の注意点

自分で玄関の引き戸の鍵交換をするなら、注意点があるため確認は欠かせません。

以下より、4点の確認しておくべき注意点を解説します。

ドアの構造や材質未確認での不適合

玄関の引き戸の鍵交換前は、構造や材質の確認を最優先しなければなりません。新調する錠が適合するか、まずはチェックしましょう。

もしミスがあった場合、注文した製品の出費そのものが無駄になってしまいます。また玄関の引き戸の鍵を交換する際は、防犯上の観点も軽視せずに専門業者へ依頼するのが望ましいでしょう。

材料の紛失リスクがある

玄関引き戸の鍵交換は、正確かつスピード感も大切です。戸先錠および召合せ錠の交換手順で先述した通りで、交換する際はビスなど細かい部品が同梱されているのがほとんどでしょう。

しかしビスを工具箱に入れ、他のビスと混同して違ったものを使ってしまう、あるいは紛失リスクもあるためスピーディーさが欠かせません。

また保管も小さなお子様が居る場合、自分しか取り出せないようにしておくなど、配慮も必要になります。

引き戸の鍵は防犯上の観点から返品が原則不可

引き戸の鍵で、市販のネットショップからだとおおむね安く購入はできることでしょう。しかし製品仕様書や解説を見落とし、不適合の鍵を注文してしまうと、原則として返品ができないので注意しなければなりません。

原則というのはセキュリティ上の問題であり、悪意を持った人物がもし悪用をしたなら、合鍵が作成できてしまうという理由を含んでいるのです。

したがって、玄関引き戸の鍵注文を通販で行う際は、返品不可のことを念頭に置いておきましょう。

メーカーの説明書の確認を怠り破損させる

新しい錠の取り付けは、製品によって異なることも珍しくありません。先述の交換手順はあくまで参考に留め、必ず付属の説明書を確認しましょう。

確認のうえで作業を行わなければ、引き戸本体を破損させる恐れもあるのです。鍵の故障は数万円程度で済むものの、引き戸本体を交換する場合は10万円以上に上るケースもあるため要注意です。

したがって自分での交換は慎重に行う必要がありますが、プロに任せたいなら「鍵のかけつけ本舗」は多くの実績がございますので、ぜひチェックしてみてください。

埼玉県川口市　玄関引き戸鍵交換
大阪府大阪市 引き戸 召し合わせ錠の交換

また、お見積もり費・出張費は一切かかりませんので、お気軽にご相談ください。

鍵屋に引き戸の鍵の交換を依頼する場合の費用相場

鍵屋に引き戸の鍵の交換を依頼した際、必要になる費用と相場は以下の通りです。

【引違戸錠/引戸錠】
作業料金：16,500円+材料費

【面付錠】
22,000円+材料費

製品料金：15,000円（ピンシリンダーなど）～30,000円（ディンブルキーなど）

製品や作業箇所の数、作業内容によって料金は変動しますが、相場としては製品代込で2万円～4万8000円程度と考えておくとよいでしょう。

自分で交換できるのであれば、作業費がかからないため安く済みますが、錠はセキュリティの都合上、基本的に返品ができません。

またサイズが合わない製品を購入してしまったり、作業中に部品をなくしたりするリスクを避けるべく、自信がないのであればプロに相談することをおすすめします。鍵のかけつけ本舗のサービス料金については下記をご覧ください。
鍵交換のトラブル料金表

まとめ

玄関の引き戸の鍵交換については、安全面とプライバシー保護の観点も注視が欠かせません。

防犯性能や日常の中での使いやすさ、引き戸との適合性を重視のうえで検討したいものです。自分での交換も不可能ではありませんが、不安がある場合や高度なセキュリティを求める場合は、プロフェッショナルへの依頼を推奨します。

なお「鍵のかけつけ本舗は24時間の対応のうえ、最短だと15分で到着可能です。鍵のトラブルならなんでもご相談ください。