車の鍵が開かない!原因と対処法をプロが解説

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車の鍵のトラブルは、移動手段を使えない以外にも、高額な財産を管理できなくなるのが怖いですよね。
車に使われる鍵の種類を大きく分けると、「キーレスやスマートキーのタイプ」「ギザギザ鍵を鍵穴に刺すタイプ」の2種類あります。
それぞれで鍵が開かなくなる原因と、開かない場合の対処方法を解説します。

なお当記事は、「手元にキーがあるのに何らかの原因で開かない」ケースを想定しています。
キーを紛失してお困りの方は、以下の記事で対処法を解説していますので参考にしてください。

今すぐ解決!車の鍵を紛失した時の対処方法

1. キーレス・スマートキーで車の鍵が開かない原因

近年主流のキーレスやスマートキーは、ギザギザ鍵を使わないスマート感が便利です。
ですが電子部品を使っている関係上、ギザギザ鍵にはあり得ない原因で急に鍵が開かなくなることがあります。

よくある原因

・キー本体の電池切れ

電子式の製品が急に動かなくなった場合、電池切れやコンセント抜けをまず疑いますよね。
キーレス・スマートキーも、キー側本体の電池切れで動かなくなることがあります。

・キー本体の故障

キー本体の電池がまだ新しく、車体側の原因も考えられないような時は、キー本体部の故障が疑わしくなります。
リモコンのように電波を飛ばして動作する精密機器ですから、ぶつけたり落としたりして強い衝撃を与えると、内部部品が破損・故障する場合があります。

・車のバッテリー上がり

車体に搭載されている電子機器は、バッテリーに蓄えられた電力で動作する仕組みです。
そのためバッテリーが上がってしまうと、車体とキーの通信ができなくなることで鍵が開かなくなります。

バッテリー上がりの原因はいくつかあり、主なものでは

◇エンジンを切ったままエアコンやカーラジオを使用
◇車から降りる際にライトを消し忘れた
◇バッテリー液が劣化・消耗している
◇バッテリー本体が劣化・故障している
◇長時間車を動かさずにバッテリーが自然放電している

このような原因が挙げられます。

車載用のバッテリーは、オルタネーターと呼ばれる発電機によって充電される仕組みです。
エンジンが切れているとオルタネーターが作動せず、バッテリーにも充電されません。

・車内に携帯電話やスマホがある

携帯電話やスマホといった通信機器は、発生する電波が電子機器の動作に影響を与えます。
飛行機の離着陸時や病院内などで、携帯・スマホの電源を切るよう求められるのはそのためです。
電源を切らないまま車内に置きっぱなしになっていると、電波干渉が強くなることで鍵の開け閉めやエンジン始動を妨害することがあります。
車内ではなく着衣のどこかにある場合も、キー側に近い位置で妨害電波の影響を受けやすくなります。

・近くに強い電波・電磁波の発生設備がある

電波で通信するキーレスやスマートキーは、携帯電話と同じように通信障害が弱点です。
テレビ塔や放送局など強い電波を出す施設が近くにあると、キー側と車体側の通信が妨害されて上手く動作できません。
また、発電所・変電所・送電線の付近では強い電磁波が発生し、電子機器の通信に影響を及ぼすことがあります。

2. キーレス・スマートキーで車の鍵が開かない時の対処法

キーレスやスマートキーの鍵トラブルでは、電子鍵特有の原因に合わせた対処法が早期解決のカギです。
原因ごとに詳しい対処法を知っておき、慌てず素早くトラブル解消を目指しましょう。

はじめにやるべき対処

・メカニカルキーを使ってドアを開ける

ギザギザキーを使わずに操作できるキーレス・スマートキーにも、緊急時用のギザギザキーが必ず付属しています。
「メカニカルキー」や「エマージェンシーキー」と呼ばれる緊急用キーがキー本体に収納されていますので、説明書に従って取り出しましょう。
キーの説明書が車内に置いてある場合は、ディーラーに問い合わせるなどして確認するとよいでしょう。

メカニカルキーでドアを開けた場合、不正解錠と認識されるため警報音が鳴ります。
次の見出しで説明する方法でエンジンを始動すれば警報音は止まりますので、慌てず冷静に対処してください。
ただしメカニカルキーは、あくまでも緊急時用の一時的な手段です。
きちんと原因を解消せずに使い続けることは避けましょう。

・エンジンを緊急始動できるかどうか確認する

メカニカルキーでドアを開けたら、車のエンジンが始動できるかどうか試してみましょう。
緊急時のエンジン始動手順は、以下の通りです。

①シフトレバーをPの位置に合わせる
②ブレーキペダルをしっかり踏み込み、キー本体をエンジンスタートスイッチに近づける
③キー認証時の確認音、またはディスプレイの認証ランプの点灯を確認する
④キー認証を確認できたらエンジンスタートスイッチを押す

この手順は多くの車種で共通ですが、一部の車種やメーカーで異なる場合があります。
その場合の正しい緊急始動方法については、説明書で確認してください。

エンジンがかかった場合

・強い電波や電磁波の発生設備が近くにないか確認する

緊急始動でエンジンがかかった場合、車体側のバッテリー切れ、キー側の電池切れや故障は原因から除外できます。
このケースでまず考えられるのは、「強い電波や電磁波の干渉による通信不良」です。
テレビ塔や放送局、電力施設の近くでは、電波や電磁波による通信妨害が発生します。
これらの施設が近くにある場合は、離れた場所に移動してから鍵の開け閉めができるかどうか試しましょう。

携帯電話やスマホを持っている、または車内にある場合は、数メートル離してから鍵の開閉操作を試しましょう。

エンジンがかからない場合

・バッテリーに異常がないかどうか確認する

エンジンがかからない場合はボンネットを開けて、バッテリー液の不足・劣化変色・液漏れ、バッテリー本体の異常の有無を確認しましょう。
緊急始動でエンジンがかからないのは、バッテリー切れでセルモーターが動かない、またはキー側の電池切れなどで認証できていない可能性があります。

バッテリー液にもバッテリー本体にも異常が見られない場合は、ライトやエアコンなどの電子機器が使えるかどうかチェックしましょう。
ライトもエアコンも使えなければ、バッテリーが切れています。
次以降の見出し「バッテリー充電方法~」の説明に従って充電してください。

ライトやエアコンが正常に作動する場合は、バッテリーではなくキー側に異常があると考えられます。
近くの店で、手持ちのキーに対応する電池を買って交換しましょう。

・バッテリー充電方法1 ブースターケーブルで充電する

近くの車に助けを求められる場合は、ブースターケーブルを使ってバッテリー充電するやり方が一般的です。
正しい順序で行わないと、事故や怪我につながる恐れがあるので注意してください。

①救援車を故障車に向かい合わせて停める(バンパー同士の間隔は数十cm程度)
②救援車のエンジンと電子機器、故障車の電子機器を切っておく
③救援車と故障車のバッテリーのプラス端子・マイナス端子を確認する
④故障車のバッテリーのプラス端子に、赤いケーブルの片端を繋ぐ
➄救援車のバッテリーのプラス端子に、赤いケーブルのもう片方の端を繋ぐ
⑥救援車のマイナス端子に、黒いケーブルの片端を繋ぐ
➆故障車のエンジンの金属部分に、黒いケーブルのもう片方の端を繋ぐ(アース用)
⑧救援車のエンジンをかけて、そのまま5分ほど待つ
⑨故障車のエンジンをかけて、④➄⑥➆と逆の順序でケーブルを外す

この作業の注意点は、主に次の3つです。

◇あらかじめ両方の車両のエンジンや電子機器を切っておく⇒火花が発生して引火する恐れがある
◇ケーブルをつなぐ順序、外す順序を間違えない⇒火花による引火事故の恐れがある
◇故障車のエンジンがかかったら、ディーラーや修理工場に着くまで切らない⇒修理・点検を受ける前にエンジンを切ると再始動できなくなる恐れがある

・バッテリー充電方法2 バッテリー充電器を使う

カー用品店などで買える車載バッテリー用充電器があれば、素早く充電することが可能です。
やり方は簡単ですが、充電器本体をコンセント接続する必要があるので注意してください。

①故障車の電子機器を全て切り、バッテリーのプラス端子とマイナス端子を確認する
②充電器の赤色ケーブルを、バッテリーのプラス端子に繋ぐ
③充電器の黒色ケーブルを、バッテリーのマイナス端子に繋ぐ
④充電器の電源プラグをコンセントに差し込む
➄操作手順に従って充電器を作動させる

コンセントは、近くの建物のものを利用することになるでしょう。
作業用車両に助けを求められる場合は、工事用の車載コンセントや発電機を使わせてもらえるかも知れません。

なおコンセントを借りる場合は、必ず建物や車両の持ち主に事情を伝えて、許可を取ってから使いましょう。
持ち主に無断でコンセントを使うと、「電気を盗んだ」として窃盗罪に問われる恐れがあります。
刑法245条の規定で「電気は、財物とみなす。」と明記されており、他者のコンセントを無断で使って起訴・有罪になった事例もあります。

3. 鍵穴に差し込むタイプで車の鍵が開かない原因

キーレス・スマートキーの搭載車種が増えている一方で、鍵穴にギザギザキーを刺す従来式の鍵も残っています。
このタイプで鍵が開かなくなる原因は、ほぼ物理的な不具合に絞ることができます。

よくある原因

・キーの変形や摩耗、破損

金属製で頑丈に見えるギザギザキーも、経年劣化や取り扱いの負荷などで金属疲労を起こします。
どこか1箇所に負荷が重なり、その部分が脆く折れやすくなるのです。
鍵山がすり減って形状が変わることで、鍵穴と合わなくなって開かないケースもあります。

また、マスターキーではなく合鍵を使っている場合は要注意です。
合鍵は一時的な緊急使用のためのもので、マスターキーよりも柔らかい金属が使われているため変形・摩耗しやすくなっています。

・鍵穴内部の摩耗や破損

鍵穴の中は、細かい部品がいくつも組み合わさったデリケートな構造です。
取り扱いや使用年数などで内部部品が摩耗・破損することがあり、鍵穴部品がキーの形と合わなくなると、正しく開け閉めできなくなります。

・鍵穴やキーの異物

精密部品である鍵は、異物の侵入や付着が苦手です。
特に車の鍵の場合、砂やゴミが舞いやすい環境で頻繁に使われるので、異物の付着や詰まりによるトラブル事例が多くなります。
車の鍵穴には異物侵入防止カバーが付いていますが、手持ちキーに付着した異物の侵入までは防げませんし、鍵の抜き差しでカバーが開いた瞬間の異物侵入もあります。

・潤滑剤切れ

細かい金属部品がすり合って動く鍵は、出荷時に黒鉛粉末の潤滑剤が注入されています。
それが年数とともに減ってくると、鍵が上手く動かない不具合を起こしやすくなります。                                                                                                                                                     

・経年劣化

日本ロック工業会が定める鍵の耐用年数は、金属製の一般鍵で10年、電気式の鍵は7年とされています。
DIYで簡単に自力交換できる住宅用の鍵とは違い、車の鍵の交換はディーラー作業で時間も費用もかかるので、無交換のまま使われることが多いです。
そのため経年劣化が起こりやすく、長く使っている古い車の鍵は要注意です。

4. 鍵穴に差し込むタイプで車の鍵が開かない時の対処法

電気を使わない金属鍵のトラブルは、キーレス・スマートキーのような電気周りのチェックは不要です。
その代わり、物理鍵特有の対処が必要になります。

古い鍵で経年劣化が疑われる場合

・ディーラーや修理工場に点検、修理を依頼する

長く使っている鍵は、変形・摩耗・サビ付きなどの劣化が発生しやすいです。
車の鍵はドアに内蔵されるタイプなので、DIYの自力交換はできません。
最寄りのディーラーや修理工場に、点検と交換修理を依頼しましょう。

・鍵穴専用の潤滑剤を使う

鍵の動きが悪い時は、一般の金属用潤滑剤ではなく「鍵穴専用潤滑剤」を注入するのも効果的です。
液状や油状の一般用潤滑剤は、鍵穴に使うと排出されずに固着しやすく、逆にゴミやホコリを固めてしまう恐れがあります。
鍵穴専用の潤滑剤はパウダー状でサラサラしているので、鍵穴内部で固着する心配がありません。

新しい鍵の場合

・キー側に変形や破損がないか確認する

車と鍵が新しいからといって、手持ちキーも新品に近い状態とは限りません。
保管時や携帯時に無理な負荷をかけていると、鍵山が減ったり欠けたり、どこかが変形したりする可能性があるからです。
手持ちキーをよく観察して、形がいびつに見えるところがないかどうかチェックしましょう。
合鍵がある場合は、形を見比べてみるとわかりやすいでしょう。

・鍵穴とキーの汚れ、異物を除去する

使い始めてそれほど時間が経っていない鍵でも、ふとした理由で頑固な汚れが付いたり、異物が付着・侵入したりすることはあります。
使い古した歯ブラシで手持ちキーを掃除する、掃除機で鍵穴の異物を吸い出すなど、ちょっとしたクリーニングもトラブル解消に効果的です。

5. どうしても鍵が開かない…こんな時は業者に依頼

ここまでに説明した対処法でどうしても鍵が開かない場合は、無理せず業者に依頼するのが安全です。
「費用をかけたくない」などの理由で誤った自己判断をしてしまうと、故障や破損を悪化させて取り返しがつかなくなります。
いざという時、どの業者に相談・依頼すればいいのかを説明します。

鍵を開けたい場合

・鍵屋

車関係のトラブルでは、ディーラーへの連絡をまず思い浮かべる人が多いでしょう。
ですが、「ただ鍵を開ければいい」「とにかく急いで鍵を開けたい」といった場合は、プロの鍵屋に依頼するのがお勧めです。
国産車・外国産車問わずあらゆる車の鍵に精通し、車体に余計な傷を付けずスマートに解錠できます。

ただし一部の鍵屋には、お客様の不安に付け込んで不当な料金を請求してくるところもあります。
電話相談時に対応姿勢をしっかりチェックし、「説明に曖昧なところはないか?」「料金をうやむやにしていないか?」などのポイントで、依頼の可否を判断しましょう。

・鍵屋に依頼する場合の費用相場

鍵屋に車の鍵開けを依頼する場合、「国産車or外国産車」「ギザギザ鍵or特殊鍵」などの条件で料金が変わります。

一般的な鍵屋の料金相場は、下記の通りです。

◇国産車
ギザギザ鍵
8,000円~
特殊鍵
30,000円~
◇外国産車
ギザギザ鍵
15,000円~
特殊鍵
50,000円~
◇トランクの鍵
ドア鍵の解錠料金に準ずる
◇日中・夜間
業者ごとの料金設定による

・JAF

ロードサービスで有名なJAFは、タイヤ交換や車両の移動以外にも、キー閉じ込めの際に車・バイクの鍵を開けてくれるサービスがあります。

JAFに鍵開けを依頼する場合の料金は、

◇会員
日中・夜間とも無料
◇非会員
日中8:00~20:00
13,130円
夜間20:00~8:00
15,230円
です。
この金額は、2021年8月現在JAF公式ページに記載されている「一般道路の鍵開けサービス価格」です。

・保険会社のロードサービス

大手の自動車保険では、出先のトラブルにも対応可能なロードサービスが付いているところがあります。
任意加入している保険があれば、担当者に連絡してロードサービスが使えるかどうか聞いてみましょう。

鍵を交換・修理する必要がある場合

・ディーラー

車の修理や点検で頼りになるのは、何と言ってもディーラーですよね。
メーカー独自のネットワークで必要な部品を取り寄せ、どんな種類の鍵も確実に修理・交換してくれます。
一般業者に比べると費用や時間はかかりますが、ミスの少ない正確な対応が最大のメリットです。

・中古車販売店

ディーラーではなく中古車販売店で車を購入した場合、提携先の修理業者を紹介して貰えることがあります。
ディーラーに依頼するのが一番ですが、近くにディーラー店舗がない場合は、車を購入した販売店に相談してみるのも有効な選択肢です。

・修理工場

車両の修理を専門にやっている業者は、純正部品の取り寄せなどでネットワークを持っています。
近くに大手修理業者の工場がある場合は、鍵の修理や交換に対応して貰えるかどうか確認してみましょう。

・注意 鍵屋では車の鍵の修理・交換はできない

家や金庫、クローゼットなどの鍵を修理・交換したい場合、ほとんどの鍵屋で問題なく対応できます。
ですが車の鍵はドアと一体型になっているので、車体修理に関わる特殊な作業が必要になります。
そのため当社を含め、一般の鍵屋では車の鍵の交換は受け付けていません。
鍵屋のホームページの料金表には「建物や金庫の鍵交換料金」が書かれていますが、車・バイクの鍵については「鍵開け料金」しか載っていません。
中には対応している鍵屋もあるようですが、車両の鍵で修理や交換が必要な時は、ディーラーへの連絡を優先しましょう。

6. 二度とトラブルを起こさないために・日頃からできる鍵トラブル予防法

当サイトのコラムでお客様の鍵トラブルが解決することは、私たちスタッフにとって最高の幸せです。
ですが今回は無事に解決できても、今後再び同じようなトラブルが起こらないとも限りません。
鍵が開かなくなるのを防ぐために、普段からできる効果抜群の予防法をご紹介します。

キーレス・スマートキーのトラブル予防法

・予備の電池と精密ドライバーを用意しておく

電子式のキーで最も多いトラブルは、電池切れによる動作不良です。
いざという時すぐに交換できるように、予備の電池を必ずストックしておきましょう。
また電池交換の際は、普通よりも小さなサイズのネジを回すことが多くなります。
そのため一般サイズのドライバーセット以外に、精密ドライバーを常備しておくのがお勧めです。

・スペアキーを用意しておく

鍵本体ではなくキー側に原因がある場合、スペアキーがあれば素早く問題を解決できます。
ただしスペアキーの保管は、うっかり車内に置いておかないよう注意してください。
ドアが開かず車に乗れない状態では、車内にある物が使えないからです。
自宅内に保管することを徹底しましょう。

・緊急時のドア解錠やエンジン始動の手順に慣れておく

キーレス・スマートキーの本体には、電子機能が使えない場合に備えて緊急時用の金属キーが付属しています。
取扱説明書は必ず目を通しておき、緊急用キーの取り出し方を覚えておきましょう。
緊急用キーの名称は、メーカーによって「メカニカルキー」「エマージェンシーキー」などと呼ばれています。

また、エンジンを始動するのも緊急時用の特殊なやり方があります。
こちらもしっかり説明書を読んで、慌てずにできるよう練習しておくと良いでしょう。
緊急用キーでドアを解錠した場合、不正解錠と判断されて警告音が鳴り響きます。
不安を煽りやすい音なので、普段から慣れていないと集中できず、手順ミスにつながる恐れがあります。
ちなみに警告音はかなりの大音量なので、緊急解錠とエンジン始動の練習は必ず日中にしてください。
夜間にやると近隣住民に通報されたり、睡眠妨害などでトラブルになる恐れがあります。

鍵穴に刺す鍵のトラブル予防法

・スペアキーを用意しておく、スペアキーを使い過ぎない

スペアキーの有用性はキーレス・スマートキーと同じですが、金属製の鍵の場合は少し事情が違ってきます。
金属製のスペアキーの素材には、純正キーよりも柔らかい「黄銅」が使われています。
そのため長く使い過ぎると変形・摩耗しやすく、新たな鍵トラブルの原因になります。
「純性キーの素材は500円硬貨と同じ」「スペアキーの素材は5円硬貨と同じ」と聞けば、硬さの違いをイメージしやすいでしょう。
スペアキーは緊急時のみの使用に止め、変形・破損したマスターキーがあれば早めに作り直しましょう。

・鍵穴とキーのゴミ、汚れを掃除しておく

鍵穴やキーの鍵山に汚れが溜まると、ゴミやホコリが固まりやすくなることで異物トラブルの原因を作ります。
鍵穴の掃除は、掃除機のノズルの先を押し当てながら中の異物を吸い出すのがお勧めです。
ただし車の鍵でやる場合は、車体部分に傷を付けないよう注意しでください。
柔らかいものを挟むなど、ノズルが車体に触れないよう工夫するといいでしょう。
鍵穴に異物侵入防止カバーが付いている場合は、カバーを外すか、ヘアピンの先などでカバーを軽く押し込みながらやるといいでしょう。

キーの掃除は、ブラシなどで鍵山を軽く磨く方法がお勧めです。
使い古しの歯ブラシがあれば、キーの掃除にも大活躍してくれるでしょう。

・潤滑剤を使う

潤滑剤切れによる鍵の動作不良のトラブルも、割と多く発生しています。
修理依頼でお預かりした鍵を見ていると、潤滑剤切れで部品がすり減っているケースがよくあります。
出荷時に注入されている黒鉛粉末の潤滑剤は、年数とともに減っていき、いつしか潤滑効果が失われてしまうのです。

鍵穴のメンテナンスには、必ず鍵穴専用の潤滑剤を使いましょう。
油状や液状の一般用潤滑剤は、複雑な鍵穴の内部では排出されずに固着しやすく、ゴミ・ホコリを固めてしまう原因になります。
鍵穴用の潤滑剤はサラサラした粉末状なので、鍵穴の中で固まる心配がありません。

手持ちキーの潤滑剤には、鉛筆の〇Bの芯の粉も使えます。
〇Bの鉛筆の芯には多量の黒鉛が含まれていて、削った粉をキーにまぶして抜き差しすることで潤滑剤の代わりになります。
鉛筆の芯の粉を使う場合は、木の部分の削り屑や、削れていない大きな破片が混ざらないように注意してください。

車の鍵が開かない原因と対処法・まとめ

電子的な機能が付いたハイテク鍵は、便利で使いやすい反面、精密機器特有のトラブルがつきものです。
電子部品を使わない金属鍵は、機能面では電子鍵に劣るものの、いざという時の対処やメンテナンスのしやすさがウリです。
車に付いている鍵のタイプとメリット・デメリットを知っておき、トラブルの原因と対処法を素早く絞り込めるようにしましょう。
自力解決が難しい場合は、無理をせず最寄りの業者に相談するのが最善策です。
二度と鍵トラブルで泣かされないために、日頃のメンテナンスにも気を配っておきましょう。

当社サイト・記事監修スタッフのご紹介

創業以来の鍵トラブル解決実績・累計12万件以上。
当社へのご依頼をお考えの方から、今現在鍵のトラブルでお悩みの方まで、多くの方に安心・安全をお届けしているサイトです。

【当社サイトのコンセプト】
人間の所有財産の中で、建物や土地、貴金属類の次に高価なものが多い車。
万が一の時の対処を誤ってしまうと、便利で自由な移動手段が使えなくなるばかりか、多額の出費を強いられるリスクもあります。
普段誰もが身近に使う鍵ですが、その仕組みや注意点などは案外知られていないものです。
私たち鍵屋の仕事は、現場作業でトラブルを直接解決するだけではありません。
サイトなどの情報媒体を活用して、正しい鍵の知識を広めることも重要と考えております。
当サイトの情報が、皆様の暮らしにとって「安全性・安心感向上のカギ」になることを祈ります。

【記事監修者】
島田 宏幸(しまだ ひろゆき)
1964年生まれ。富山県出身。主任錠前技術者。
「鍵のかけつけ本舗」創業時より在籍している、まさに熟練のプロ職人。
ピッキングの早さと精度は社内でもトップレベル。
警察の捜査に伴う開錠や、金融機関における業務用金庫の開錠など、数多くの鍵トラブルの解決に貢献。
今も現役で現場作業に携わるほか、教育担当としても後輩社員の指導や育成を行っている。
趣味は釣り、料理。