車の鍵を紛失した時の対処方法を詳しく解説

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鍵トラブルでよく見られるパターンに、鍵の紛失があります。
鍵をなくすと車を使えなくなるだけでなく、長時間放置状態になることでイタズラや盗難に遭うリスクも高まってしまいます。
今回は、車の鍵紛失トラブルに役立つ対処法をご紹介します。

1. 解決までの3つのステップ

鍵の紛失に気付いたら、まずは次の3つのステップを思い出してください。

鍵がありそうな場所をくまなく探す

自宅や勤務先、外出先など、行動範囲内で鍵が見付かりそうな場所をくまなく探してみましょう。
最後に鍵があったシーンから現在までの行動を思い出し、鍵がある可能性が高い場所をなるべく早く絞り込むことが早期解決のコツ。
思い当たる場所や人を、現在から過去に向かってたどるように捜索していきましょう。

警察に届いていないかどうか確認する

鍵に関わらず大事なものを落としたりなくした時は、なるべく早く最寄りの警察に届け出るのも有効です。
警視庁のデータによると、令和元年に都内の警察へ届けられた拾得物はおよそ418万件。
そのうち落とし主に返還されたケースが約60万件。
落とし主がすぐに警察に届けていれば、きちんと手元に還ってくる可能性はグッと高くなるのです。

参考:警視庁ホームページ「拾得物の処理状況」
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/about_mpd/jokyo_tokei/kakushu/kaikei.html

必要な連絡先にすぐ知らせる

状況によっては、すぐに連絡しなければならない業者や関係先が出てきます。
自分の現在のケースではどこへ連絡すべきなのかを判断して、早めに連絡しておくよう心がけましょう。

2. しっかりチェック!探す場所リスト

鍵をなくした場合、以下の場所を探すことで見つかるケースがよくあります。
鍵をなくしたと思われる場所を重点的にチェックし、早めの発見を期待しましょう。

自宅内、自宅付近

自宅にいる場合は、室内や敷地内をよく探しましょう。
屋外では、車を降りてから家の入るまでのルートが主な捜索範囲です。

・屋内、引き出しや小物入れなど

机やたんすなどの引き出し、小物入れなどにしまったまま忘れているケースがあります。
また、ちょっとした時にどこかへ仮置きしたつもりで、そのまま忘れてしまうことも珍しくありません。

・屋内、家具やカーペットなどの物陰

物陰に鍵を落としていると、そのまま気付かない確率が高くなります。
家具の裏側や隙間、フロアラグやクッションの陰なども念入りに探ってみましょう。

・屋外、玄関周辺

玄関先や勝手口、庭先など、車を降りた直後に通った敷地内は要チェック。
特に車の乗り降りは、姿勢が不安定になりやすいので落とし物をしやすいです。
車体のドア付近の下に物落ちている光景もよく見かけます。

・屋外、自宅前の道路

自宅の敷地内に駐車場所がない場合は、駐車場から自宅までのルートを探しましょう。
車通りが多い道路を渡る場合、車道で鍵を落としていると通行車両のタイヤに踏まれて弾き飛ばされることがあります。
無理に自力で探すのは危険ですので、すぐに警察へ届けましょう。

・屋外、車体の下や車内

車から降りる際に物を落とすケースは多く、車体の下に入り込んでしまうと気付くのが遅れます。
また、車内に鍵を残したままインロックした可能性も考え、外から見える範囲をしっかり確認しておきましょう。 

勤務先

仕事中に鍵紛失に気付いた時は、社内や事務所内、作業場などで思い当たる場所をチェックします。

・私物置き場

ロッカーなどの私物保管スペースに忘れ物をするケースがあります。
また、バッグなどの私物をいじる時に他の物をひっかけて落とすことがあるので、ロッカーの中だけではなく周囲のスペースも念入りにチェックしましょう。

・デスク周り

自分のデスクやその付近もよく探しましょう。
デスクに置かれた書類の下になっていないか、引き出しにしまったままになっていないか?
あるいは、付近の通路に落ちていないか?

・作業場所付近

工場や工事現場などの作業場では、各人が受け持つ作業場所付近に落とし物や忘れ物をするケースが多くあります。
機械や資材がたくさんあると隙間に入り込みやすいので、同僚や上司などに落とし物の可能性を伝えておくのがいいでしょう。

・休憩室・食堂付近

勤務中とくに気が緩みやすい休憩場所では、私物の出し入れも多くなることで落とし物率が高まります。
ベンチや自販機の周囲も確認し、仮眠所を使っているなら布団の中や裏側もよく探します。

利用施設

立ち寄った施設があれば忘れずに捜索範囲に含めましょう。
とくに専従スタッフがいる施設では、落とし物や忘れ物を預かっていてくれることも期待できます。

・店舗などの有人施設

コンビニやスーパーなどでは、落とし物が店に届けられることがよくあります。
店員に鍵の落し物が届いていないか確認しましょう。

・駅などの公共交通機関

飲酒時などは、運転せずに公共交通機関を使うケースもあります。
係員に鍵の落し物がないかどうかを確認してみましょう。

・公園などの無人施設

常駐スタッフがいない無人施設は、ほぼ自力での捜索になってしまいます。
女性が一人で落とし物を探す場合、痴漢被害に遭いやすい夜間は危険です。
無理に自分で探そうとせず、警察に届けることをお勧めします。

着衣、バッグなど身の回り品

衣類のどこかに紛れ込んだ、またはバッグの中で隠れてしまったなくし物は、盲点になりやすいため気づきにくいものです。
着ている物や手持ち品の中などは、とくに念を入れて何度でも確認しましょう。

・ポケットの中

鍵をしまったのを忘れていたり、落とした鍵が偶然入り込むなどのパターンです。
鍵をポケットに入れる習慣があると、内側の生地を痛めやすいので穴が開いてしまうことがあります。
ズボンや靴の中なども、念のためチェックすると良いでしょう。

・衣服の裏側

ポケットなどにしまったつもりが、きちんと入らず衣類の裏などに紛れ込むケース。
カバンなど手持ち品の中に落ちていることもあります。

・カバンやバッグの中

収納場所が多いタイプのカバンやバッグは、入れたはずのないスペースでなくしものが
見付かることもよくあります。
中の物を全部出して、隅から隅まで調べましょう。

車内に置き忘れていないか?

鍵を車内に残したままドアロックして降りるインロックも多発しています。
車の鍵をなくしたことに気付いたら、真っ先に車内を確認しておくのも有効な方法です。

・シート周り

シートの座面と背もたれの隙間、あるいはシートとシフトボックス・ドアの隙間に落ちていることも考えられます。
窓の外からだと少々見えにくいですが、出来る限りの範囲で目視確認しておくといいでしょう。

・足元のスペース

運転席のエンジンキー差し込み位置の直下あたりも要チェック。
アクセルやブレーキのペダルの裏側なども注意して探しましょう。

誰かに拾われていないか?

心当たりの場所に落ちていない探し物が、意外と誰かに拾われていた…ということもよくあります。
落としたケースだけではなく、身近な人も捜索範囲に含めましょう。

・家族

同じ家に住む家族が、誰かの忘れ物や落とし物らしき私物を拾うケース。
忙しい時など本人に伝えるのを忘れてしまい、どこかに置きっぱなしにしていることがあります。

・勤務先の上司や同僚

職場で落とし物をした場合、なるべく早めに同僚や上司に伝えておくのが安全です。
社員数が多い会社などでは、落とし物が拾われても持ち主を特定しにくいことがよくあります。

・一緒にいた友人・知人

誰かと行動を共にしていた場合は、同行者にも鍵の紛失を伝えましょう。
自分では気づかない解決策や、思いがけない捜索場所を教えてくれるかもしれません。

3. 見付からなければ警察に届けよう

落としたものが見つからない時は、無理に自力で探そうとせず警察を頼りましょう。
特に、落とした可能性のある場所が「路上や公園など人気のない場所」だった場合は、最寄りの警察に届け出るよう警察庁が推奨しています。

遺失物届を出しておく

警察に行った時点で鍵の落し物報告がなければ、その場で「遺失物届」を出すことになります。
特徴に該当する落とし物が届けられると、すぐに警察から連絡が来るので安心です。
長時間見付からなかった場合でも忘れた頃に連絡が来ることがあるので、警察へは忘れずに届け出ておきましょう。

届け出の時点で拾得物が届いていることも

落とし物をしたので警察に行ったら、既に拾われて届けられているケースもあります。
早めのトラブル解決が期待出来、無駄な手間や費用を減らすチャンスです。

4. 状況に合わせて・鍵紛失時の連絡先一覧

長時間使えないまま車を放置しておくのは、状況次第では大きなリスクを伴います。
現在の状況を判断して、ふさわしい連絡相手に素早く助けを求めましょう。

鍵のある場所がわからない場合

鍵の所在がはっきりしない時は、出来るだけ早く必要な連絡先へ紛失を知らせることも重要です。
万が一連絡を忘れていると、後で大きなトラブルに発展することもあるので気を付けましょう。

・自宅にいるなら⇒ディーラーへ連絡

自宅敷地、または近くの駐車場に車が置いてある場合は、自動車ディーラーへ連絡しましょう。
後述の鍵のタイプに関わらず、顧客情報を管理しているディーラーは合鍵の作成がスピーディーです。

・旅行中などの出先なら⇒ロードサービスへ連絡

出先に車を置いていたら、ロードサービスに車両を移動して貰う必要があります。
路上に停めている場合は駐車違反切符を切られるかも知れません。
また施設などの駐車場でも、長時間放置すると不審車両扱いされることがあります。
駐車場の管理者にも、「鍵をなくしたが移動を手配している」と伝えておくのが万全です。

車内に鍵を置き忘れた場合

車両の開錠依頼で見られる原因の多くは、鍵を車内に残したままドアロックしてしまう「インロック」。
降車時に手動でドアロックするクセが付いていると、インロックする確率が高くなります。

・インロック⇒鍵屋へ依頼

インロックはドアさえ開ければ解決なので、すぐに鍵屋へ開錠を依頼してください。
開錠費用を抑えるために合鍵の作成を待つ方法は、長時間車を置いたままでも問題ない場所かどうかによります。

とにかく急いで鍵を開けたい場合

なくした鍵を探す時間がないなど、緊急時はとにかく鍵屋に任せるのが確実です。

・緊急時⇒信頼できる鍵屋へ依頼

インロックの場合と同じく、鍵屋への開錠依頼をお勧めします。
ただし鍵屋の中には、お客様の無知や焦りにつけ込んで高額請求するところもあるので要注意!
いざというときに安心して頼める業者を、普段からリストアップしておくといいでしょう。

レンタカー・カーシェアリングの場合

自分の車でない場合は、所有権利者(管理会社やオーナー)への連絡を急がなければいけません。
独断で勝手に処理するのは避けたほうが無難です。

・借り物の車⇒レンタカー会社、オーナーへ連絡

レンタカーの場合は、借りた店舗にすぐ連絡。
カーシェアリング車両なら、車を所有する会社、または個人オーナーへの連絡が必要です。
所有者に無断で開錠すると、後でトラブルになる場合があります。

5. 特殊キーはなくすと大変!鍵タイプ別の解決方法

ごく普通のギザギザ鍵なら、ほとんどの鍵屋は難なく対応可能です。
ですが、現在主流のイモビライザーやスマートキーなど電子部品が使われる鍵は、
専用の機材や技術が必要になるため対応できない鍵屋もあります(当社は対応可能です)。

電子鍵~特殊な機材と技術が必要

電子部品を使う鍵は、エンジン側やキー側にICチップが組み込まれています。
合鍵の作製・開錠には、登録情報を読み取るための専用機器が必要です。

・イモビライザー

セキュリティ性能が最も高い鍵タイプで、車両側とキー側の登録情報が一致しないとエンジンを始動できない仕組みです。
イモビライザーの開錠・合鍵作成は、登録情報を持っているディーラーか、高度な機材と知識のある鍵屋へ依頼する必要があります。

・スマートキー

ドアロックもエンジン制御も、キーを差し込む必要なしにボタン操作で出来る鍵。
イモビライザーよりはやや簡単ですが、やはり専用機材は必要なので、対応可能な鍵屋は多くありません。

・リモコンキー

ドアロックはボタン操作、エンジン制御はキーを差し込むタイプの鍵。
キーヘッドに電子部品が使われる点は同じで、単純なギザギザ鍵よりも対応する費用や時間はかかります。

物理鍵~鍵屋でも対応が難しいものがある

電子部品を使っていない差し込み式の旧式鍵でも、形状を工夫することで複製や不正開錠を難しくしているものがあります。

・ウエーブキー

キーの金属板(ブレード)表面に波状の溝が刻まれている鍵です。
形状を複雑にすることで不正開錠を難しくしていますが、鍵屋での対応費用や作業精度もそれなりのものを要求されます。

6. もうなくさない!プロが教える鍵紛失の予防法

車の鍵の紛失は、ちょっとした工夫で簡単に予防出来ます。
移動の足が使えなくなる不便を避けるために、日頃から取り扱いに注意を払うことが大切です。

ちょっとした工夫で出来る紛失予防

お金をかけずに心がけ一つで出来る予防策は、意外と多くあるものです。
これをやるかやらないかで、鍵紛失の発生リスクが大きく変わってきます。

・置き場所を決めておく

鍵の置き場をはっきり決めておかないと、紛失トラブルが起こりやすくなります。
自宅であれば、特定の引き出しや専用の小物入れ。
職場なら、自分のデスクやロッカーの決まった場所に保管する癖を付けましょう。

・スペアキーを保管しておく

いざ鍵をなくしても、スペアキーがあればすぐに車を使えます。
ただし、なくした鍵をそのままにしていると拾われて悪用される危険があるので、スペアキーがあっても警察への届け出は忘れないようにください。

・チェーンなどで繋いでおく

キーチェーンでズボンやバッグに繋いでおくのも効果的。
肌身離さず持つことは、一番確実で安全な紛失予防策です。

紛失予防に効果的な便利グッズ

専用グッズを利用すれば、さらに効果的に紛失トラブルを防げます。
「鍵紛失 防止」のキーワードで検索すると、関連グッズの通販が多数ヒットするので便利です。

・「紛失防止タグ」を付けておく

キーホルダー形状の「紛失防止タグ(スマートタグ)」は、BluetoothやGPS機能を搭載した電子グッズ。
スマホと連動することで、持ち主(のスマホ)と一定距離以上離れるとアラームを鳴らしたり、万が一紛失してもGPSで位置の特定が可能です。
家電量販店や通販などで売られており、2,000円~4,000円ほどの価格帯が主流です。

紛失しても慌てないための備え

いざ鍵をなくした場合に備え、普段から出来る準備をしておくことも有効です。
鍵をなくさない方法の次は、なくした後に困らないための方法を考えましょう。

・緊急連絡先をメモ、またはブックマークしておく

鍵紛失時の連絡先をリストアップし、手帳にメモを記したりスマホでブックマークしておけば、もしもの時も慌てずに済みます。

7. 鍵紛失の解決法まとめ

鍵をなくしたことに気付いたら、心当たりのある場所や人をなるべく早く当たってみることが肝心です。
同時に、警察への届け出と必要な連絡先への報告も済ませ、紛失による二次被害のリスクを最小限に食い止めましょう。
必要があれば早めに鍵屋へ連絡し、大切な車を放置せずに済むよう一刻も早い解決策を採りましょう。

 

記事監修者プロフィール

島田 宏幸(しまだ ひろゆき)
1964年生まれ。富山県出身。主任錠前技術者。
「鍵のかけつけ本舗」の創業時より当社に在籍。
これまで警察の捜査に伴う開錠や、金融機関における業務用金庫の開錠など、数多くの鍵トラブルを解決してきた。
現在も現役の主任錠前技術者として鍵トラブルの対応のほか、教育担当として後輩社員の技術指導や育成も担当している。
趣味は釣り、料理