玄関の鍵の交換方法~失敗しないためのコツや費用をプロが解説

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建物の防犯に関わる玄関鍵は、侵入者を防いで家族の安全を守るための重要設備。
交換の方法やコツを知っているのといないのでは、投入コストに対するリターンがかなり違ってくるものです。
交換すべきタイミングや正しい交換の方法、交換にかかる費用などを、本コラムで詳しく解説していきます。

1. 鍵を交換すべきタイミング

金属製で物理的な仕組みの鍵は、いざトラブルが起こってから慌てて交換する人をよく見かけます。
電動鍵だと動作不良や故障の影響がはっきり出やすいものですが、物理鍵は誤魔化しが効きやすいので、多少無理をしてでも使いたくなる心理が働くからです。
本項で示す条件にひとつでも当てはまったら、早めの鍵交換を検討しましょう。

こんな時は鍵交換!

・防犯性に不安がある

築年数が古い家で鍵を交換していない場合、「ピッキング」の手口に弱い旧式鍵が使われていることがあります。
鍵穴を特殊器具でいじるピッキングは、建物侵入の基本と言えるほど浸透している手口です。
目安として2000年以前の建物では、早めの鍵交換をお勧めします。

また、空き巣などの侵入窃盗が多発する地域は、「犯罪者に目を付けられやすい土地柄」が関係しています。
防犯性が高い玄関鍵は下見に来た不審者が諦めやすく、地域ぐるみの犯罪抑止効果にもつながります。

・紛失した鍵が見つからない

鍵の紛失トラブルは、鍵屋で扱う事例の中でも比較的多いケースです。
なくした鍵がすぐ見つかればよいのですが、見つからないまま複製キーを使っていると、拾われた鍵で侵入される危険が高くなります。
なくした鍵が見つからない時は、スペアキーやマスターキーを作成するだけよりも、鍵を丸ごと交換してしまうほうが安全です。

・鍵が回りにくい、刺さりにくいなど違和感がある

鍵が出荷される時、粉末黒鉛の潤滑剤が内部に充填されています。
それが減ってくると動作不良を起こしやすくなるのですが、使い方によっては部品の寿命が短くなることもあり、メンテナンスだけではカバーしきれない部分もあります。
普段使っている時に違和感を感じたら、鍵交換のサインと考えるのが良いでしょう。
鍵穴専用潤滑剤で一時的に直ることもありますが、古い鍵は内部劣化が多いので、根本的な解決策として交換するのがお勧めです。

・引っ越しをした時

新築ではない賃貸や中古物件に引っ越した際、「ドアに付いている鍵も中古」ということがよくあります。
前の住人が合鍵を作製していた場合、退去後も侵入目的でそのまま所持していることがあります。

実際にあった侵入犯罪の事例では、退去時に返却しなかった鍵で新しい住人の部屋に侵入し、金品を盗んだり、ストーカー目的で室内を物色する手口も見られます。
新しい家に引っ越したら、まず「その家の鍵を持っているのは本当に自分だけなのか?」をよく考えましょう。
以前誰かが使っていた中古鍵は、新しい鍵に交換するほうが安全です。

2. 玄関鍵の種類

スマホや家電が日々進化するのと同じように、防犯面の生活必需品と言える鍵も
どんどん進化を続けています。
玄関で使われている鍵の種類を知っておき、防犯性の向上に役立ててください。

玄関ドアにはこんな鍵が使われている

・ピンシリンダー

内部に小さなピンが仕込まれており、外筒と内筒の回転を制御する仕組みの鍵です。
手持ちのキーはギザギザ型で、一般的な普及タイプとして広く使われています。

・ディスクシリンダー

ピンの代わりにディスク状の障害物が組み込まれたタイプ。
ピンシリンダーと同じく旧式の普及型で、手持ちキーはギザギザ型です。

・ディンプルシリンダー

ピッキング手口に対抗するため考案された、いわば第二世代の鍵。
ピンを使うところはピンシリンダーと同じですが、内部ピンが上下左右の4方向に入っていることで構造を複雑にしています。
手持ちキーも特徴的で、平たい金属板の表面に穴がたくさん開いたような形です。
2000年代後半から普及が始まった、現代のスタンダードな鍵タイプです。

・電子錠

電池や電源を利用して動作する電動鍵。
ホテルや会社のセキュリティ設備としてよく見かけますが、一般家庭でも安全面を考慮して導入する所が増えています。
電動鍵の種類には、カードキー式・テンキー式・指紋認証式などがあります。

・マグネットキー

マグネットの磁力を利用して動かす鍵もあります。
手持ちキーと鍵穴内部に仕込まれた磁石が反発し合い、障害物を操作します。
構造上ピッキングが不可能で、鍵の複製や解錠難易度も高いため防犯面では有利です。
ですが利便性ではディンプルキーに軍配が上がるため、ほとんど普及していません。

・キーレックス

電気を使わない物理鍵ですが、テンキーのように暗証番号ボタンで開けられる仕組みの珍しい鍵です。
鍵穴を使わないことでピッキングを不可能にし、防犯鍵のバリエーションを増やすのに一役買っています。

3. 自分で鍵を交換する場合の費用

日曜大工などのDIY作業に慣れている人は、業者に依頼するよりも自分でやってみたくなるものですよね。
自力で鍵を交換する場合、かかる費用はいくらになるのか見ていきましょう。

自力交換の費用

・部品代・材料費

どんな場合も必ずかかってくる費用は、新しい鍵の部品代です。
鍵と一緒にオプション部品なども取り付けたい場合は、その分の購入代金も必要になります。

鍵の部品代は、防犯性能によって異なります。
一般的な普及型のピンシリンダー・ディスクシリンダーで、3000円~8,000円ほど。
耐ピッキング性能に優れるディンプルシリンダーは、10,000円前後が目安です。
さらに防犯性能が高いものになると、20,000円前後のものもあります。

カードキーやテンキーなどの電子錠は、20,000円~100,000円とかなりの幅があります。
家庭用の標準的な性能のものであれば、20,000円~30,000円あたりが目安になるでしょう。

・工具代

玄関ドアの交換に使う道具は、プラスドライバーとマイナスドライバーだけです。
電動ドライバーを使うと楽にビスを回せますが、使い慣れていない人は手回し式のドライバーをお勧めします。
電動ドライバーは回転力が強いので、上滑りさせてしまうとネジ頭の山がつぶれて回せなくなるからです。
多くの鍵では2種類のプラスネジが使われるので、プラスドライバーはサイズ違いで2本あれば足りるでしょう。

ドア鍵にはマイナスネジは使われませんが、部品の隙間に先端を引っかけて引き抜くのにマイナスドライバーが重宝します。
1,000円ほどで購入できる家庭用ドライバーセットが便利です。
外したビスや部品をなくさず取っておくために、小皿や白い布などもあれば万全です。

4. 自力で鍵を交換する時の注意点・失敗例

精密部品である鍵は、正しく取り付けできていないと正常に動作しません。
自分で鍵を交換する時の注意点と、よくある失敗例を紹介します。

作業前の注意点・失敗例

・適合する鍵のサイズを確認する

ひと口に玄関ドアと言っても、ドアの厚みなどで取り付け可能な鍵のサイズが違います。
今のドアの鍵周りの寸法をしっかり確認するのが、自力交換のスタートラインです。
今付いている鍵のサイズをしっかり確認した上で、同じサイズの鍵を購入するよう注意しましょう(測り方も後で詳しく説明します)。
また、開き戸なのに引き戸用の鍵を買ってしまうミスにも気を付けましょう。
一枚板がパタパタと外側に開く洋風ドアは、「開き戸」。
複数の戸板をレールに乗せ、障子のようにスライドさせて開け閉めする和風ドアが「引き戸」です。
引き戸の場合、ドア板が中央で重なる部分の「召し合わせ錠」タイプが主流になります。
また、戸板と枠の接触部分で固定する「鎌錠」という鍵もあります。

鍵屋に寄せられる相談の中には、「鍵のサイズを間違えてしまい正しく取り付けられない」といったケースもあります。
精密な仕組みで開け閉めする鍵は、ちょっとしたサイズ違いが取り付け不良や動作不良の原因になるものです。

なお注意点として、一度買った鍵は「不良品以外は返品できない」ことを覚えておいてください。
購入者都合での返品を許してしまうと、例えば悪意ある者が鍵を買い、こっそり合鍵を作って返品するなどの不正手口が生まれます。
嫌がらせ目的で細工・返品されるケースなども考えられるので、次の購入者に防犯リスクを背負わせることにもなるからです。

作業中の注意点・失敗例

・合わない鍵を無理に取り付けてはいけない

ドア鍵は、ドアの厚みなどによって適合サイズが変わります。
さらにメーカーごとの適合サイズの違いなどもあり、どんな鍵でも付けられるわけではありません。
合わない鍵を無理に取り付けてしまうと、ドア板や枠部分に余計な負担をかけてしまい、変形・破損させるリスクも出てきます。
間違えて買ってしまうと返品できないとは言え、もったいないからと合わない鍵を無理に使うのは危険です。
鍵の不正開錠は、ただ鍵穴をいじるだけではありません。
「鍵部品の取り付け不良によるガタつきや隙間」を利用するものもあります。

合わない鍵を無理矢理付けた事例では、ドアや鍵が閉まらなくなった、鍵がキツく嵌ってしまい開かなくなったなどのケースがあります。
また、ガタついた部品の隙間から特殊な手口でこじ開けられ、侵入されてしまった事例もあります。

・外したビスや部品をなくさないようにする

古い鍵を外したときに、付いていたビスを紛失しないよう注意してください。
新しい鍵の取り付けにも使うためです。
また、シリンダーなど一部分のみの交換では、ビス以外の部品も再利用することがあります。
小さい部品が多いので、そこらへんに適当に置いておくと紛失リスクが高くなります。
小皿に入れておく、または白い布を敷いてその上に置くなど、見失わないための工夫が必要です。
風が強い日などは、煽られて転がったビスや部品を見失わないよう注意しましょう。

ビスをなくした人が、たまたま家にあった予備のビスを無理やり使うケースがあります。
一見同じサイズに見えるものもありますが、ビスごとにネジ山の切り込みなどは異なるものです。
合わないビスを無理に使うと、ビス穴を壊したりビスが奥まで刺さらなかったりすることで、鍵を正しく取り付けできなくなります。

5. 自分で玄関の鍵を交換する手順

鍵の交換は素人には難しいと思われがちですが、実は正しいやり方さえ知っていれば、誰でも交換できるようになっています。
建物の防犯を担っている上に毎日使うものなので、ユーザーレベルですぐに交換出来ないと不便だからです。
本項で正しい交換の手順を説明しますので、ミスなく作業できるようしっかり頭に入れておいてください。

鍵の交換・シリンダーのみの場合

まずは、シリンダー(鍵穴部品)のみの交換手順を見ていきましょう。
鍵の防犯性能は鍵穴内部の構造が大部分を占めるので、日常レベルの防犯性能強化であれば、シリンダー交換だけでも充分です。
一式丸ごと交換するよりも手間と費用が少なく済みます。

手順1・今付いているシリンダーの種類を確認する

まずドアを開けて、側面のかんぬき部分の金属板を探しましょう。
ちょうど鍵の高さにある長方形の板です。
フロントプレートと呼ばれるこの金属板に、鍵のメーカー名と品番が刻印されています。
新しい鍵を選ぶ際は、メーカー名と品番を元に適合部品を探します。

手順2・ドア側面のフロントプレートを外す

適合するシリンダー部品を用意できたら、ドア側面のフロントプレートを外すところから交換作業開始です。
フロントプレートの上下2箇所がビス止めされていますので、プラスドライバーで外していきます。

なお鍵を交換する際は、必ずドアを開けた状態で作業してください。
作業中にドアが閉まると、開けられなくなるおそれがあるためです。
また、外した部品や新しく付ける部品は、室内側と室外側に分けておくとわかりやすくなります。

手順3・箱錠のシリンダー固定ピンを抜く

フロントプレートが外れると、箱錠と呼ばれる本体部品が現れます。
箱錠の中央上あたりにピンが4本刺さっているので、シリンダー側の上下2本だけを引き抜きます。
ピンの頭にマイナスドライバーを差し込んで、てこの要領で引き抜きましょう。
この時、ピンが外れるのと同時にシリンダーが落下することに注意してください。
1本目のピンを抜いた後、2本目は半分ほど抜いたあたりで止めます。
片方の手でシリンダーを押さえながら、もう片方の手でシリンダーを完全に引き抜きましょう。

シリンダーだけでなくサムターン(室内側回転ツマミ)もセットで交換する場合は、室内側のピン2本も同じ要領で引き抜いて外します。

手順4・新しいシリンダーを逆の手順で取り付ける

付いていたシリンダーが外れたら、新しいシリンダーをこれまでとは逆の手順で取り付けます。
鍵穴の向きに注意しながら元のシリンダーが付いていた穴に嵌め込み、ピンを2本刺し直して固定します。
ピンが完全に刺さっていないとフロントプレートが浮いてしまうので、ドライバーの柄などを使ってしっかりと押し込んでください。
なおピンを刺す時は、ガンガンと強く叩くのはNGです。
箱錠に余計なダメージを与えないよう、ギュッと押し付ける要領でやりましょう。
サムターンも一緒に交換する場合は、同じ要領で新しい部品を取り付けてピンで固定しましょう。

4本のピンが奥まで刺さっているのを確認したら、フロントプレートをビス止めします。
1本目のビスを入れる時、最後まで締め切らずに少し緩めにしておきましょう。
2本目も同じように仮留めしてから、交互に少しずつ締めていくのがコツです。

手順5・鍵とドアが正しく動作することを確認する

鍵の取り付けが終わったら、最後に必ず動作確認をしてください。
手持ちキーはちゃんと刺さって、スムーズに回るのか?
ドアの開閉に引っ掛かりや渋さはないか?
上記のポイントをクリア出来たら、交換作業は終了です。

鍵の交換・一式交換の場合

シリンダーのみではなく鍵一式を交換する場合は、ドアノブや箱錠の脱着作業も必要になります。
手順がいくつか増えますので、間違えないようにしっかり覚えておいてください。
なお本項で紹介する手順は、ごく一般的な丸形ノブ・レバーハンドル型ノブの交換例です。

下準備・各部のサイズを測って適合する鍵を用意する

箱錠ごと交換する場合は、まず今の鍵が付いたままの状態で、次の4箇所の寸法を測りましょう。

①ドアの厚さ
⇒装飾部分を含まないドア板の厚み
②バックセット
⇒シリンダーまたはサムターンの中心からドアの縁までの水平距離
③フロントプレートの長さ
⇒ドア側面のかんぬき穴がある金属板の縦の長さ
④ビスピッチ
⇒フロントプレート上下ビスの中心同士の距離

取り付けることのできる鍵は、この4箇所の寸法に合うものだけです。
間違えないように正確に測りましょう。
なお②のバックセットは、フロントプレートがあるドア側面までの距離です。
フロントプレート表面ではなくドア部分で測りますので、間違えないようにしてください。
また、シリンダーとドアノブが垂直位置にある場合は、ドアノブ回転部分の中心からでも測れます。

故障などで現在の鍵と同じものに交換する場合は、フロントプレートに刻印されているメーカー名と品番をメモしておきましょう。

手順1・フロントプレートを外す

まずはシリンダー交換の手順と同じく、ドア側面にあるフロントプレートを外します。
ドアを開けた状態で、ドアストッパーなどで固定してから作業しましょう。
フロントプレートは上下2本のビスで固定されていますので、プラスドライバーでビスを抜いてプレートを外しましょう。
外したビスとプレートをなくさないように注意してください。

手順2・鍵穴とサムターンを外す

フロントプレートの内側には、箱錠と呼ばれる鍵の本体部品が入っています。
表面に見える4本のピンは、室外側の2本がシリンダーの固定ピンで、室内側2本がサムターンの固定ピンです。
外側⇒内側の順で2本ずつピンを引き抜き、シリンダーとサムターンを外しましょう。
ピンが抜けた時点で対応する部品も外れますので、うっかり落として紛失・破損などしないよう注意してください。

これ以降の作業では、室内側の部品を外したら室内側に、室外側の部品を外したら室外側に置きましょう。
ひとまとめに置いてしまうと、どれがどこの部品なのかわからなくなるからです。
新しく取り付ける部品も同様に、室内側のものは室内側に、室外側のものは室外側に準備しましょう。

手順3・ドアノブを外す

ドアノブ交換をする・しないに関わらず、箱錠の交換にはドアノブの取り外しも必要です。
室内側ノブの根元付近にビスがあるので、ドライバーで外しましょう。
ノブが外れたら台座部分のビスも外し、内側・外側両方のノブと台座を完全に取り外します。

手順4・箱錠を外す

シリンダー・ドアノブが全て外れたら、ようやく箱錠が交換可能になります。
箱錠の上下2本(または4本)のビスを外し、箱錠を引き抜きましょう。
箱錠が外れにくい場合は、箱錠表面とドアの隙間に薄いものを差し込んで引き抜きます。
この時、ドアの枠部分が削れたり割れたりしないよう慎重に行ってください。

手順5・新しい鍵の部品を取り付ける

全ての部品を外したら、新しい鍵一式を逆の手順で取り付けていきます。
なお取り付け作業の際は、部品の上下の向き、室内側or室外側を間違えないように注意してください。

①箱錠をはめこんでビス留めする
②ドアノブを取り付ける
③シリンダーとサムターンをはめ込んでピンで留める
④フロントプレートを箱錠にかぶせてビス留めする

全ての作業が終わったら、鍵の抜き差しや回転がスムーズかどうか、ドアの開閉が正しくできるかどうかを必ず確認してください。

6. 鍵屋に交換を依頼するメリットとデメリット

自力作業が苦手な人は、無理せず鍵屋に依頼するのがお勧めです。
とはいえ場合によってはメリットだけでなく、デメリットも少なからず発生します。
プロの鍵屋に依頼する場合のメリットとデメリットを知っておき、今の自分の状況に合わせて必要な選択肢を選んでください。

鍵屋に依頼するメリット

・豊富な商品の中から最適な鍵を教えてくれる

プロの鍵屋の商品知識は、予算や防犯性能と照らし合せて最適な鍵を選べるのが強みです。
鍵の種類は一般の方には想像できないほど豊富で、中にはテロや戦争で破壊されないために作られたものもあります。
どれだけの予算で、どんな防犯性能を求めたいのか?
条件にマッチする安全な鍵を選べるのが、鍵屋に依頼する最大のメリットと言えるでしょう。

・ミスのない正確な作業で防犯面の隙をなくせる

鍵屋は手先が器用な人がやる仕事、と思われがちですが、実は手先の器用さよりも重要な
ポイントがあります。
作業に対する集中力と、鍵に対する尊敬度です。
どんな小さな簡単作業も、神経を研ぎ澄ませながら慎重に行う意識。
全ての鍵はお客様の暮らしの安全を守るもの、という尊敬の念。
プロと呼べる優良業者は、この2つのポイントがしっかり身に付いています。
目の前の作業の一つひとつに全力を注ぎ、わずかなミスも許さない正確さを追求しています。

鍵に関する全ての作業は、たった一つのミスがお客様の安全を脅かす重大リスクです。
防犯のプロでもある鍵屋は、交換作業への取り組み方も格段に違います。

鍵屋に依頼するデメリット

・悪質業者に引っかかる可能性がある

悪質業者の相談事例は、暮らしや住宅のトラブル解決に関わる「ライフレスキュー」業者が目立ちます。
住宅リフォームや水まわりの修理などで、鍵屋も同じライフレスキューのカテゴリに含まれます。

生活の安全や利便性に関わるトラブルは、「今すぐ解決しないと後で大変なことになるかも…」といった不安がつきものです。
このような消費者心理を利用して、悪質業者が数多く入り込んできています。
安く見せかけておいて高額な料金を請求したり、手抜き作業で料金だけをぼったくろうとするのです。
悪質業者を見分けるポイントを知らなければ、後で思わぬトラブルに泣かされるリスクが高くなります。

・自力作業よりも費用がかかる

鍵屋で交換作業する場合は、部品代にプラスして作業料金・出張料金がかかります。
一般的には10,000円ほどですが、DIYが得意な人にはもったいない出費と思える金額ですよね。
自力作業よりも少々高くついてしまうところが、鍵屋に依頼する2つ目のデメリットになります。

ただし、DIYが得意でない人が無理に自力作業するのは、安全面であまりお勧めできません。
目先の費用を惜しんで誤った作業をしてしまうと、鍵の性能が充分発揮できなかったり、日常のドア・鍵の取り扱いに支障をきたすことがあるからです。
家庭内の安全は、玄関ドアが防波堤です。
安全面と費用面をしっかり比較検討して、少しでも不安があればプロの鍵屋に相談するのがお勧めです。

7. 鍵交換を依頼する際の業者選びのポイント

鍵全般の作業が得意なプロの鍵屋は、ちょっとした鍵の交換作業なども喜んでお引き受けします。
ですが中には、お客様の不安や無知に付け込んでぼったくろうとする業者もいるので要注意!
本項では、安心して依頼できる業者とそうでない業者を見分けるポイントを説明します。

料金面で見分けるポイント

・料金表示は詳細か?異様に安かったりしないか?

ホームページやチラシ、または電話で料金を確認した時に、やたらと低い金額しか出て来ないところは注意が必要です。
料金プランが複雑な業種では、最も安いプランの料金を見本に示すのが一般的です。
ですがお客様によってかかる費用に差が出てくるので、親切な業者はケースごとの料金例も載せています。

また電話相談時の見積りで、「3,000円です」などと言われたのに高額請求される事例が多発しています。
ぼったくりバーなどでよくある、「飲み放題3,000円ポッキリのはずが会計で数万円になっていた」のと似たような手口ですね。
この点も優良業者の対応は的確で、まずお客様の現在の状況をヒアリングし、その内容によっておおよその見積り料金を出してくれます。
提示された料金が妙に安いと思ったら、「実際に自分のケースではいくらかかるのか?」を突っ込んで確認することが重要です。

・作業前に正確な料金を教えてくれるか?

鍵屋のような生活トラブル解決系の業者は、「この場で決めてしまわないとダメかな」、といった焦りがちな心理を持たれやすいです。
悪質な業者はそうしたお客様の心理に付け入り、「実際にやってみないと正確な料金はわからない」などと言ってきます。
断られにくいことを知ったうえで、後で理由を付けて言い値を吹っ掛ける逃げ道を残しているのです。

お客様の評価が高い優良業者は、必ず作業前に正確な料金を提示します。
現場到着時の目視確認をきちんとすれば、使う道具や工程はすぐに割り出せるものです。
作業前に確定料金を提示してくれるかどうかも、優良業者とそうでない業者を見分ける重要なポイントです。
この点は当社もしっかり徹底しており、電話見積りと作業前の現地見積りで正確な料金をお伝えし、ご承諾いただいてから作業開始いたします。

・キャンセル料はかかるのか?

鍵屋に電話したものの、見積りが予算と合わないのでキャンセルしたい。
あるいは、作業開始前に不安な対応が見られたのでキャンセルしたい、といった場合もありますよね。
キャンセル料金の発生条件は業者によって異なりますが、優良業者なら見積り段階でのキャンセルは無料です。
これは電話見積もりも現地見積りも同じことで、料金にご納得いただけないお客様からキャンセル料などいただけません。
電話口でキャンセル料金の有無や発生条件を確認し、見積り段階でキャンセル料金が発生する業者は避けておくのが無難です。

鍵屋の作業は現地出張によるものが多くなります。
出動には人件費や交通費がかかりますので、出動後のお客様都合のキャンセルは、キャンセル料金が発生する場合があります。

対応姿勢で見分けるポイント

・状況確認は丁寧か?

電話相談や現場到着の際に、鍵や建物の状況をきちんと確認してくるかどうかもチェックしましょう。
鍵の種類や品番は、使う道具と作業の難易度を確認するのに必要です。
お客様の建物の状況は、例えば賃貸物件であれば、管理者の承諾を得たかどうかの追加確認につながります。
状況をロクに確かめようともせずに二つ返事で作業開始する業者は、安易な作業でお客様に負わせるリスクを考慮していません。
面倒に感じられるかもしれませんが、細かく状況確認してくる業者のほうが安心です。

アフターサービスはしっかりしているか?

プロの鍵屋も、人間である以上ミスをすることはありますし、想定外の状況に出くわすこともあります。
そうした業者都合のトラブルは、お客様に余計な負担をかけないためのアフターサービスが肝心です。
万が一作業中や完了後に思わぬトラブルが発生したら、どこまでを業者側の責任で無料対応してくれるのか?
料金がかかる場合は、どんなケースをどれだけ割引してくれるのか?
この点を事前にしっかり確認しておき、アフターサービスが充実した業者を選びましょう。

悪質業者の事例には、「適当な作業で鍵を壊され、そのまま連絡が取れなくなった」ケースもあります。
防犯に関わる大切な鍵ですから、作業後もきちんと責任を持ってくれる業者を選びたいものです。

・連絡なしで到着時間に遅れていないか?

鍵屋に依頼されるお客様は、家や車の鍵が開かずに屋外で待たれることも多いです。
また、故障による修理や交換依頼で現地到着が遅れると、その時間ぶんお客様の安全面に隙を作ってしまいます。
連絡なしに30分も1時間も遅れるような業者は、見切りをつけてキャンセルしてしまうほうがいいでしょう。
きちんとした業者であれば、到着遅れが確実になった時点で現在地や到着予定時刻などを連絡してくれます。
実際のトラブル事例でも、「15分で到着すると言われたのに1時間も待たされた」といったケースがあります。

8. 鍵屋に交換を依頼する場合の費用相場

自力交換が難しい場合はプロの鍵屋の出番です。
とはいえ実際に依頼するとなると、どのくらい費用がかかるのか不安ですよね。
一般的な住宅の玄関鍵で、業者の交換費用の相場を説明します。

鍵の交換作業の費用

・依頼費用は「出張料金+作業料金+材料費」

鍵屋に玄関ドアの鍵交換を依頼する場合、ほぼ必ず発生する費用項目が3つあります。

出張料金は、ご依頼があったお宅へのスタッフ派遣にかかる費用です。
この項目には交通費と人件費が含まれますが、業者によっては出張料金ではなく「基本料金」とするところもあります。
日中or夜間など、時間帯によってランク分けしているところもあります。

作業料金は、実際の交換作業にかかる技術料金です。
お客様へのアドバイスなど、知識面の提供も含まれます。

材料費は、新しく取り付ける鍵の部品代や、他に付帯部品が必要な場合はその実費です。
多くの鍵屋では、これら3つの費用の合計金額になるのが一般的です。

・出張費+作業料金は10,000円台から

業者によって多少の違いはありますが、鍵の交換作業にかかる費用は10,000円~が相場です。
鍵穴にギザギザキーを刺すシリンダータイプの鍵は、作業手順が似通っていることが多いので、最低ラインの10,000円前後で済みます。
カードキーやテンキーなどの電子錠では、シリンダータイプから交換する場合は配線工事が必要になることもあります。
当社では配線工事を伴う作業は承っておりませんので、詳しい料金については電気工事可能な業者にお問い合わせください。
電子錠の中には電池で動くものもあり、こちらは上記の10,000円前後が目安になります。

・材料費は3000円~100,000円

鍵本体の部品代である材料費は、どの程度の防犯性能を求めるのかで変動します。
ピンシリンダー・ディスクシリンダータイプの場合は、3,000円~8,000円ほどと比較的安めです。
ピッキング対策が施された改良型シリンダーでも、10,000円以内の製品が多数普及しています。
耐ピッキング性能に優れるディンプルキータイプは、10,000円~15,000円くらいです。
カードキー・テンキー・指紋認証キーなどの電子錠は、製品によって20,000円~100,000円とかなりの価格差があります。
また鍵穴式のシリンダータイプでも、ドリル破壊や薬品溶解にまで耐えられるようなタイプは30,000円以上するものもあります。

一般家庭で最低ラインの安全を確保するのであれば、材料費は15,000円前後を見積もっておけば良いでしょう。
出張・作業料金を含めて、総額で20,000円~30,000円ほどです。
さらに高度な防犯性能を求める場合は、20,000円以上の高額製品が選択肢に入ってきます。

玄関の鍵の交換方法・まとめ

金属製で頑丈に見える鍵ですが、その内部は複雑で精巧に作られており、気付かぬうちに破損・故障してしまうことも珍しくありません。
普段の取り扱いひとつで長持ちさせることができますが、使っていて違和感を感じた場合は交換を検討するタイミングです。
中古物件に引っ越す時や紛失した鍵が見つからない場合は、故障していなくても交換を考えるほうが安全です。
自力作業する場合は注意点をしっかり守って、慎重に丁寧に行いましょう。
鍵屋に交換を依頼する場合は、安心して依頼できる業者かどうかを慎重に見極めてから依頼しましょう。

当社サイト・記事監修スタッフのご紹介

創業以来の鍵トラブル解決実績・累計12万件以上。
当社へのご依頼をお考えの方から、今現在鍵のトラブルでお悩みの方まで、多くの方に安心・安全をお届けしているサイトです。

【当社サイトのコンセプト】
これまでに鍵のプロとして関わったご依頼は、当社全体で12万件以上。
スタッフ一人ひとりの数字にすると、数百件~数千件といったところです。
鍵の交換に関するご相談も多く、自力作業が不安という方や、他の業者でトラブルになった方からのご依頼も少なくありません。
暮らしの安全を玄関口で支える鍵は、作業手順や部品選定のミスひとつが重大な危険につながります。

ひとりでも多くの方に鍵の知識を知っていただき、少しでも安全で快適な毎日を過ごしていただくための当サイト。
長年の現場経験と知識を、お客様の身近な言葉で、わかりやすくお伝えしていきます。

【記事監修者】
島田 宏幸(しまだ ひろゆき)
1964年生まれ。富山県出身。主任錠前技術者。
「鍵のかけつけ本舗」創業時より在籍している、まさに熟練のプロ職人。
ピッキングの早さと精度は社内でもトップレベル。
警察の捜査に伴う開錠や、金融機関における業務用金庫の開錠など、数多くの鍵トラブルの解決に貢献。
今も現役で現場作業に携わるほか、教育担当としても後輩社員の指導や育成を行っている。
趣味は釣り、料理。